本セミナーでは、3次元センサ、物体認識、3次元特徴量の基礎から解説し、市販されているセンサの特徴や性能比較について、多くの開発事例を交えて分かりやすく解説いたします。
近年、レンジファインダ等の3次元センサの急激な普及により、対象物や人物を3次元的に認識する技術が注目を集めている。なかでも、ポイントクラウドデータと呼ばれる3次元点群データをもとに、物体の位置や姿勢を認識したり、対象の種類を識別するためのモデルベース手法のキーとなる3次元特徴量の発展はめざましく、海外を中心にさまざまな手法が提案され、実用化されてきている。 本講演では、3次元センサの基本的な原理の解説にはじまり、市販されているセンサの特徴や性能比較、さらに、3次元物体認識の基本原理、3次元特徴量の基礎について平易に解説する。また、具体的な応用事例として、たとえば生産ラインにおけるロボットピッキングや、Amazonロボット競技大会にも用いられた一連の物流・配送センターにおけるセンシングシステムに関する技術、さらには家庭内での人物認識や生活支援ロボットに関する最新の研究事例についても言及する。 また、講演では、各種事例や実際の計測データ例をまじえながら、単に原理を説明するのみならず、エンジニアリングの観点から、実際に使える技術を念頭に、同分野の全体像を把握していただけるように内容を構成する。修得できる知識および技術としては、3次元センサの概要と原理、物体認識の概要と原理、モデルベース認識技術、3次元特徴量の詳細な知識、局所参照座標系の詳細な知識、さらにこれら3次元センシング技術を実際の産業用システムに適用するためのさまざまなノウハウなどがある。