有機EL封止技術の開発とバリア性評価

再開催を依頼する / 関連するセミナー・出版物を探す
会場 開催

本セミナーでは、有機デバイス封止材について解説し、フレキシブル性、透明性を下げずにバリア性、耐久性を上げる手法について詳解いたします。

日時

開催予定

プログラム

第1部 常温接合によるフレキシブル有機ELの封止技術とその応用

(2017年12月1日 10:30~12:10)

 常温接合では、接合表面に対してエネルギーを与えることで表面を活性化させ、活性化された面同士を接触させることで強固な接合が形成される。この接合方法を有機EL製造工程に適用させる為の検証を行っている。  接合強度をコントロールすることができるようになり、封止に限らない他工程への応用が見込まれる。

  1. 常温接合のガラス・フィルムへの適用
    1. 表面活性化常温接合
    2. 接合方法
  2. 有機ELの封止技術
    1. 有機ELパネル
    2. 有機EL照明
    3. フレキシブル有機EL
  3. フレキシブル有機EL製造工程への応用
    1. 搬送工程への適用
    2. 接合と剥離

第2部 有機EL適応に向けた封止技術の開発

- ハイバリア膜のバリア性の評価、高機能化動向 -

(2017年12月1日 13:00〜15:00)

 従来、バリアフィルムは主に食品包装の分野で用いられ、酸素バリア性が酸素による食品の劣化抑制に、防湿性が内容物の吸湿・乾燥防止など食品の保存期間延長に 役立つことから、広く利用されてきました。  一方、有機EL,量子ドット、太陽電池などのエレクトロ二クスの分野では、製品のフレキシブル化、薄型化、軽量化等が求められ、従来のガラス基板からプラスチック基板への代替検討が進められております。ところが、エレクトロニクス用途が必要とするバリア性は 包装分野で必要とされるバリア性より数桁厳しく、従来と違ったハイバリア性に関する技術展開がなされてきました。  このようなバリアフィルム基礎的な内容と、高機能化への動向につきまとめて講演します。

  1. ガス透過メカニズム・水蒸気バリア性について
    1. ガス透過モデル
    2. 定常状態でのガス拡散状態
    3. 透過ガス量の式・ガス透過係数
    4. 積層系のガス透過係数
    5. 高分子の構造とガスバリア性
    6. 結晶化度とガス透過度
    7. 配向度とガス透過度
    8. ガラス転移点とガス透過度
    9. フリーボリュームとガス透過度
    10. 凝集エネルギーとガス透過度
    11. PEの熱振動による開閉孔
    12. PANニトリル基による極性相互作用
    13. PVA水酸基による水素結合
    14. 水蒸気敏感度とガス透過度
    15. ラミネート構成による透湿度の変化
    16. パーマコール・各種フィルムの酸素vs水蒸気透過度
  2. バリア性を付与するドライコート手法
    1. ドライコーティング法の分類
    2. 薄膜成長の3様式
    3. 基板面上の核形成と核成長
    4. 蒸着膜構造の圧力
    5. 温度依存性、アルミ蒸着膜の表面
    6. 断面写真、アルミ蒸着膜のピンホール部写真
    7. 無機膜の欠陥とガス分子の透過経路
    8. ピンホール数と酸素透過度の関係
    9. 蒸着フィルムのラミネート効果
    10. ハイバリアアルミ蒸着フィルム、構造
    11. 透明蒸着フィルムの構成と性能
    12. PVD透明蒸着プロセス
    13. CVD透明蒸着プロセス
    14. SiOx膜の酸素透過度とX値の関係
    15. SiO2膜の成膜方法と特性
    16. 二元蒸着の概念とその蒸着膜の構造
  3. バリア性をどう評価すべきか
    1. ガス透過量測定規格の一覧
    2. ガス透過度測定方法の分類
    3. 各種用途に求められるバリア性、
    4. 酸素・水蒸気透過度の測定感度
    5. モコン水蒸気透過度測定法
    6. モコン酸素ガス透過度測定法
    7. ボトルの酸素透過度試験装置
    8. オメガトランス法
    9. デルタバーム法
    10. Ca法
  4. ハイバリア膜への展開 太陽電池、量子ドット、有機EL
    1. ハイバリアフィルムの市場規模予測
    2. 太陽電池の分類と要求バリアレベル
    3. 各種太陽電池の基本構造
    4. バックシートの構成・市販バックシートの銘柄
    5. 量子ドットの働きと波長変換の仕組み
    6. 電子ドット組込バックライトの実装方式
    7. タブレット端末向け表面実装方式 (3M社)
    8. ハイバリアフィルム技術の現状
    9. 有機ELを用いた製品・有機EL発光メカニズムとデバイス
    10. 有機・無機ハイブリッドバリア膜特性
    11. Barix Multilayers Encapsulation、UHB (SAVIC社) のハイブリッド積層膜
    12. Samsung& LG Displyの構造
    13. フレキシブル有機EL照明 (コニカミノルタ社)
    14. テラバリアフィルムの構造
    15. 超ハイバリアフィルムの技術の現状

第3部 有機EL用バリア材料の開発と水蒸気透過率・フレキシブル性と評価技術

(2017年12月1日 15:10〜16:40)

 開発においては、材料単体だけでなく、デバイスとして封止した場合、もしくはフレキシブル基材と組み合わせた場合に、いかに性能を発揮するかが重要となります。材料単体での評価だけでなく、実装での結果と併せて、紹介させて頂きます。

  1. 有機EL用封止材について
    1. 役割と要求特性について
    2. 材料設計と適用プロセスについて
  2. 水蒸気バリア性付与について
    1. 各材料の水蒸気透過率について
    2. 封止構成における水蒸気バリア性付与技術の棲み分けについて
  3. 水蒸気透過率とその評価技術について
    1. 各水蒸気バリア性測定法の特徴について
    2. 水蒸気透過率測定用の標準試料について
  4. フレキシブル性とその評価技術について
    1. フレキシブル材料 (バルク) の評価について
    2. フレキシブル基材 (バリアフィルム) との組み合わせについて

会場

株式会社 技術情報協会
141-0031 東京都 品川区 西五反田2-29-5
株式会社 技術情報協会の地図

受講料

複数名同時受講割引について