第1部. 核酸医薬品のDDS技術とその評価
(2017年12月4日 10:00〜11:30)
核酸医薬の実用化に向けては、核酸の生体内での安定性を高める技術および標的組織・細胞への集積性を高める技術の開発が不可欠である。
本講座では、これらの要求を満たす技術として、ドラッグデリバリーシステム (DDS) を概説する。DDSとは薬物の体内・細胞内動態を制御する技術のことで、広義の意味ではカプセルや湿布薬も含まれるが、本講座ではナノスケールでの材料設計に基づくDDS、すなわちナノDDSに注目して核酸医薬への応用展開を紹介する。
- 核酸医薬について
- 有用性
- 課題
- 核酸医薬デリバリーについて
- 核酸医薬デリバリーに必要とされる性質・機能
- 核酸医薬デリバリーの現状
- 核酸医薬デリバリーの課題
- 高分子材料を用いた薬物デリバリー
- 血中滞留性と体内動態
- サイズ効果
- 標的指向性
- 高分子材料を用いた核酸医薬デリバリー
- 核酸を安定封入するための材料設計
- 標的指向性を得るための材料設計
- 細胞内動態を制御するための材料設計
- 多様な材料を用いた核酸医薬デリバリー
第2部. RNAアプタマーの医薬品開発
(2017年12月4日 11:45〜13:15)
核酸医薬は、次世代医薬品として注目されており、世界中の製薬企業がその開発に凌ぎを削っている。核酸医薬に属すアプタマーは、マクジェンが加齢黄斑変性症治療薬として臨床で使用されている。
本講演では、アプタマーの特性、医薬品化に向けたプロセスについて概説する。また、アプタマーのDDSとしての可能性についても紹介する。
- アプタマーとは?
- 創製法
- 合成
- 分析
- 薬物体内動態
- 非臨床毒性
- アプタマーのDDSとしての可能性
第3部. 核酸医薬品製造化への取り組み方と課題
(2017年12月4日 14:00〜15:30)
- 核酸医薬品の製造化について
- 核酸医薬品の合成方法
- 核酸医薬品の精製方法
- 核酸医薬品の製剤化
- 大量合成法について
- 工程管理方法
- 核酸医薬品のサプライチェーン
- 核酸医薬品の物性評価
- 課題と今後の展望 など
第4部. 核酸医薬品の非臨床・臨床開発の考え方と臨床試験を見据えた評価
(2017年12月4日 15:45〜17:15)
核酸医薬は直接疾患関連遺伝子を標的にできることから次世代医薬品として期待されて久しいが、生体内安定性や細胞内への取り込み等の課題により、実用化が進んでこなかった。しかし、本年、本邦でも2品目目の核酸医薬 (アンチセンス核酸医薬品としては初) が承認された。これに触発されたかのように、日本の製薬会社もあいついで核酸医薬品の研究開発への参入を表明している。核酸医薬品の開発に携わってきたものとしてこの上ない喜びである。
本講演では、核酸医薬品の新しい技術動向の紹介も含め、核酸医薬品の非臨床及び臨床開発を行う上での課題及び留意すべき点について解説する。
- 核酸医薬品概論
- 核酸医薬品の分類及びそれぞれの特性
- 非臨床試験を実施する際に留意すべき核酸医薬品のCMC特性
- 核酸医薬品の品質についての考え方
- 核酸医薬品の製造プロセス及び品質試験
- 核酸医薬品の非臨床安全性試験
- 核酸医薬品の毒性評価における留意事項
- On-target / off-target効果
- 非臨床安全性試験を実施する上で留意すべき点
- 動物種の選択
- 非臨床毒性評価におけるポイント
- 核酸医薬品の薬物動態試験
- 核酸医薬品の分析法
- 薬物動態試験を実施する際の留意点
- 核酸医薬品の臨床開発
- 核酸医薬品の臨床試験開始に必要な非臨床パッケージ
- 既承認薬の臨床試験からの考察
- 核酸医薬品の技術開発の新潮流