本セミナーでは、ニッケル酸リチウム正極材料の合成と構造制御手法、高容量・高出力・良サイクル特性を持つ正極材料の開発について詳解いたします。
(2017年11月22日 10:00~11:30)
ニッケル酸リチウムの開発は古くから行われており、もう新しいものは出ないと思われておりました。今回合成方法を工夫することにより、高容量且つサイクル特性に優れた新しいニッケル酸リチウムが見いだされました。その特徴を明らかにすることにより、既存の層状岩塩型正極材料の特性改善のためのモデル物質として今後の開発のヒントが得られるのではないかと期待しております。是非ご参加いただき忌憚ないご意見お聞かせください。よろしくお願いいたします。
(2017年11月22日 12:10〜13:40)
(2017年11月22日 13:50〜15:20)
現在、リチウムイオン二次電池の正極活物質には,LiCoO2やLiMn2O4,LiFePO4などの化合物が使用されており、さらなる高エネルギー密度を実現する活物質として、新たな酸化物およびフッ化物などの化合物開発が進められている。フッ化鉄FeF3は、鉄を中心金属とした活物質の中で高いエネルギー密度を達成できる化合物として知られているが、現行のLiイオン二次電池への適用を考えた場合、Liを含有する活物質が望ましい。 我々は、これまでにLi含有フッ化物系活物質の合成・評価を行ってきたが,FeF3のような高い電極特性を得るに至っていない。そこで、原料の一部に酸化物を用いた合成を試みたところ、LiF-NiOコンポジットにおいて,LiFがNiOに固溶し、充放電が可能になることを見出した。 本講演では、このLiF-NiOコンポジットの作製条件について検討し、得られたコンポジット試料の構造や充放電特性の評価結果について解説する。また,他の遷移金属酸化物を用いたコンポジット試料についても紹介する。
(2017年11月22日 15:30〜17:00)