本セミナーでは、「液晶ポリマー」「フッ素系樹脂」といった新材料の開発事例と要求特性を解説いたします。
(2017年11月27日 10:30〜12:10)
エレクトロニク機器、特に無線通信機器の基板材料として、低誘電率、低誘電正接の基板材料が強く求められるようになっている。理由は次世代通信規格5Gと自動運転向けにミリ波レーダーの本格導入が予定されているためである。当社の液晶ポリマーフィルム<ベクスター>は比誘電率や誘電正接が小さく、湿度の影響を受けにくいこと、ガラスクロスなどの補強材を使用せず、熱膨張係数を制御できることから無線通信機器の基板材料などに採用が広がっている。 今回の報告は、液晶ポリマーフィルム<ベクスター>を絶縁層とした回路基板の耐環境特性 (競合材料との比較) と多層化回路加工技術について説明する。
(2017年11月27日 13:00〜14:40)
将来の5G移動体無線通信・IoTの鍵を握るミリ波アンテナ、特に誘電体基板を用いたミリ波アンテナ技術について解説する。5Gでは、搬送波周波数をマイクロ波帯から準ミリ波・ミリ波帯にシフトさせることが必定である。ミリ波帯では、周波数多重に加えて、MIMO等の空間多重技術を容易に利用できるため、超大容量化・多チャンネル化が可能である。一方、ミリ波無線では、アンテナの設計と実装が高性能化の鍵となる。本講座では、低誘電率・低損失フッ素系樹脂基板を用いたアンテナの設計・試作と、高性能ミリ波アンテナ電極光変調器について議論する。また、5G無線のための国際共同研究プロジェクト (RAPID) における実際のフィールドでの無線通信実験についても紹介する。
(2017年11月27日 14:50〜16:30)
近年ミリ波レーダが軽自動車にも搭載される等普及が進んでいる。また第5世代の無線通信ではミリ波が注目されるなど、さまざまのシーンにミリ波製品が使われるようになることが期待されている。ミリ波製品の近年の状況や、そこで使われている技術の解説を行い、今後の製品に要求される部品や材料に対する要求条件を明確化していく。本講座はこれからミリ波製品への適用を考えている部品メーカや材料メーカのエンジニアをはじめとして、ミリ波製品に興味を持つ初心者を対象としている。