本セミナーでは、触覚センサの基本構成から、求められる検出機能、近年開発されている事例など徹底解説いたします。
(2018年2月26日 11:00~12:30)
ヒトは五感を通じて外界を認識しています。視覚や聴覚は工学的な理解と利用が進んでいますが、触覚の工学的利用に資する理解は確立されているとは言えません。これは、多くの用語で表現される触覚を正しく、かつ定量的に把握することが難しいためと考えられます。 本講演では、はじめに様々な用語で表現される触覚や触感を整理する方法を紹介します。つぎに、触感知覚のメカニズムを理解する上で重要な機械受容器の特徴を工学的な捉え方で解説します。最後に、整理した用語と機械受容器の特徴を勘案して、モノの触感を定量的に測定・推定する手法を紹介します。
(2018年2月26日 13:30~15:00)
最近、さまざまな製品の魅力に感性品質である快適性 (心地) という指標が大きく注目されています。そのため、その製品の開発コンセプトに一致した快適性 (心地) を的確に捉えて、製品に対して実現することが強く望まれています。 今回の講演では、五感に基づいて評価されている製品の快適性 (心地) を数値化する手法として用いられている官能検査法の特徴、被験者の選定、評価試料の選定と提示順序、評価試技と形容語について解説します。 また、官能検査法で代表的に用いられている一対比較法とSD法については、具体的な研究事例 (カーインテリアの触感評価法、バスタオルの手触り評価法) を用いて解説します。
(2018年2月26日 15:15~16:05)
物質間の摩擦評価 (Tribology) では、静摩擦係数と動摩擦係数を求めることにより摩擦の大小を判定して動力計算をはじめ機械設計、表面処理方法、潤滑剤選定などに生かされている。しかし、感性が付加されたすべり感を評価するには、静摩擦係数の発生する過程と動摩擦領域でのすべり易さ、すべり難さの判定とすべりの状態を詳細に測定する必要がある。このすべり感は、官能試験などで行われている触感評価にも繋がる要因である。 定性的な触感表現から定量的な触感評価へ脱却すべく手法を解説する。