1部 プラスチックの難燃化技術
(2017年11月21日 12:30〜14:25)
近年、火災により多くの人命及び資源が失われており、その対策としてプラスチック難燃材料の開発が求められている。
本講義では、難燃材料が必要とされる背景、プラスチックはなぜ燃えるか?、難燃化のメカニズムは?、難燃剤の種類、特徴、各樹脂への配合処方、及び難燃剤を処方した場合の問題点などを詳細に解説する。また、難燃性試験評価方法についても解説する。
- 難燃材料が必要とされる背景
- 火災の原因分析、火災の例
- 火災の3要素
- 火災の被害を最小限にするためには、難燃剤の効果、用途
- プラスチックはなぜ燃える?
- 燃えるメカニズム
- プラスチックとは?
- プラスチックを燃えにくくするには?
- リン系難燃剤の難燃メカニズム
- 臭素系難燃剤の難燃メカニズム
- 金属水酸化物系難燃剤の難燃メカニズム
- 難燃性評価試験法
- UL燃焼試験
- 酸素指数試験
- コーンカロリー試験
- その他試験法
- 各樹脂への難燃剤適応例と課題
- 難燃コンパウンドの生産量、難燃性、特徴及び用途
- 各樹脂への難燃剤適応例と課題
- 各難燃剤の例
- リン酸アミン塩
- リン酸エステル
- その他リン系
- 窒素系
- 金属水酸化物
- シリコーン
- 有機スルホン酸塩
- 臭素系
- 難燃コンパウンドの各課題と対策例
2部. 難燃剤の国内外規制動向
(2017年11月21日 14:35〜16:30)
難燃剤には、大きく分けて臭素系難燃剤、リン系難燃剤及び無機系難燃剤がある。何れも化学物質として、日本の化審法、EUのREACH、米国のTSCA等で既に規制になっているもの、またEUのRoHS指令等で規制になっているもの、国際的な条約 (ストックホルム条約) で議論・規制になっているもの等があり、その国内外の規制動向概説する。
特に、ストックホルム条約 (POPs) については、その基準についても具体的な難燃剤を上げて、その議論と今後の対応・動向についても説明する。
- 火災から生命と財産を守る難燃剤について
- 難燃剤のご紹介
- 難燃剤の種類とマーケット
- 難燃剤のマーケット統計データ (国内) 容器包装の法規制
- 臭素及び臭素系難燃剤の紹介
- 火災安全について
- 2014年消防白書 (火災事故・原因)
- 自動車事故の統計データなど
- アニメーションビデオの紹介 (最後に放映)
- 難燃剤関連規制の最新動向
- 国際的な化学物質管理・規正法について
- 国際的な化学物質管理の合意
- WSSD 2020年目標
- 国際的な化学物質管理のための戦略的アプローチ (SAICM)
- 国際条約と各国法対応
- 国際的な化学物質規制・基準について
- 難燃剤関連規制の動向について
- ストックホルム条約におけるPOPRC議論・経過・結果
- DecaBDE、短鎖塩パラ (SCCP) のPOPs指定とその対応
- その他の難燃剤の規制動向とトピックス