無通告査察を当局が実施中に和歌山県の山本化学工業の問題が起きた。製造所の責任だけでなく、その原薬を使っていた製造販売会社の責任も問われる。品質問題は品質だけの問題だけでなく、レギュレーション遵守も重要な取り組むべき課題になっている。原薬製造所、製剤委託先での偽造・偽証は製造販売会社の責任だと言うのが今のGQPの制度である。そのためにはいかにそれを大きな問題になる前に見つけ、防ぐかが重用になる。
本セミナーでは、査察での見つけ方やそのための行うべきことを紹介する。また作業者&責任者が隠ぺいを行わないためにどうするかが重要になる。なぜ隠ぺいを図ろうとするのか、それを行うことがさらに大きな問題になることを理解することになる。そして、部下に隠ぺいを行わせないためにどうするか。それには風土づくり並びに逸脱・異常を報告してくれた場合のマネイジメントの対応が大きく依存している。風土創りのためにどうすればよいかを紹介する。
- 一斉点検の背景と対応
- 熊本県 化血研の事例から学ぶこと
- 品質に影響がある場合の齟齬への対応
- 一斉点検に関する当局の指示
- 一斉点検の見直しとその結果
- 予測される今後の対応
- 無通告査察の実際の事例とその対応
- 無通告査察の通知
- 無通告査察の指摘事項
- 無痛広告査察に備えて
- 和歌山県 山本化学工業の事例から学ぶこと
- 何が問題か
- 判断ミスを失くす
- 和歌山県の対応
- 製造販売会社の対応
- PMDAの査察で製品回収につながった事例
- 韓国原薬2製造所
- 水虫薬の回収と指摘事項
- PMDAの製品回収事例からPMDAのGMP指摘と思われる事例
- 偽造、隠ぺいの事例とその背景
- 他産業の事例
- 偽造をするその背景
- 医薬品産業での偽造、隠ぺいの事例
- 内部報告での製品回収事例
- 厚生労働省の改善命令より
- 重大な品質問題が生じた時の実際のマネイジメント対応例
- 報告すると製品回収のリスク/報告しなければ製品回収はないとの狭間のジレンマ
- QAとして取り売るべき判断
- 作業者/責任者が隠ぺいをした事例とその対応
- ケース紹介
- GMPの順守 ミスと違反の違い
- 知らない内に犯罪行為/製品Dのボトルの油汚れ品入荷
- 行うべき試験を未実施&内部通報への不十分な対応
- 必要な試験緒一部を実施せず (内部告発) に行政処分
- 試験結果を書き換えに行政処分
- 故意による製剤サンプリング差し替えに行政処分
- 違反の繰り返しに25日間の業務停止処分
- 承認書に記載されていない成分を添加
- なぜ作業者は報告しない/隠ぺいするのか
- 3H (初めて、変更、久しぶり) – 5H (犯罪、普段と違うの2H追加) 教育
- 地雷 (品質問題) を埋めない、先送りしない、自爆を恐れずに処理する
- 評価はその品質問題を起こした人であり、その時対応した人でない
- 偽造を見つけるための査察 (PMDAが行うと想像される項目)
- 逸脱/OOSなどの事例を深堀する
- 日付に注目する
- サイン日の出社を確認する
- 紙の白さに注目する
- 収率に注目する
- 受け入れ試験から出荷までの製造工程を一貫して記録を見る
- 作業者に個別ヒアリングを行う
- プラントツアー時に現場の記録等を確認する
- 倉庫の原料を確認する
- 倉庫の入荷ログ (リスト) を確認する。
- 生データを確認する
- サンプリングではなく全てのロットを確認する など
- 造を防止するための品質契約と確認
- 製造販売承認書記載事項を提供する
- 変更管理時に製造販売承認書との確認事項を盛り込む
- 違反した場合の罰則を売買契約に盛り込む
- 齟齬有無の確認方法を明確にする
- 責任者に製造販売承認書/MF記載事項と齟齬がないとの証明書を貰う
- 風土づくりの事例 (よい風土がトラブルを減らす)
- 人が創る品質 (製造に誇りを持つ)