樹脂/金属の接着、一体成形技術

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プログラム

第1部 レーザー微細加工を施した金属と樹脂の直接接合技術とその応用

(2017年11月15日 10:00〜13:40)

 軽量化・高機能化及びコスト低減を目的として筐体材料・部品材料のハイブリッド化のニーズが増大している。特に、接着や締結によらない金属と樹脂の強固な一体化技術が求められており、さまざまな接合技術が提案・実用化されている。本講座では、レーザー微細加工により表面にアンカー構造を生成した金属材料と、樹脂を強固に一体化する直接接合技術について、その接合性及び応用について解説する。

  1. 異種材料接合技術 (レザリッジ:Laseridge) とは
    1. 開発の背景
    2. レザリッジの概要
  2. レザリッジの実際
    1. レーザー加工について
    2. 製造工程のイメージ
  3. 接合のメカニズム
    1. 接合のメカニズム1 (接合性)
    2. 接合のメカニズム2 (気密性)
  4. レザリッジの接合強度及び信頼性
    1. 接合金属・樹脂材料について
    2. 各種金属と樹脂の接合性
    3. レザリッジの気密信頼性試験状況
  5. 展開事例及び車載構成部品への応用
    1. 量産展開事例
    2. 車載構成部品への応用

第2部 水蒸気ガス吸着層を利用した接着剤フリー接合技術

(2017年11月15日 12:10〜13:40)

 ごく最近開発されたガス吸着層同士の界面反応を利用した接着剤フリー接合法の概要、プロセス、応用分野及び今後の課題について解説する。特に、接合界面に求められる特性や機能を使用環境を理解しイメージすることが肝要である。講師のこれまでの経験を基に論理的な思考により接合界面の設計、界面構造の作製法、接合メカニズム及びその環境耐久性等について事例を紹介しながら講義する。

  1. 接着・接合の基本原理
    1. 接合と結合
    2. 結合様式の分類と特徴
    3. 接合系により異なる結合様式とその製法
  2. 接合に供する固体表面の性状
    1. 固体表面の物性
    2. 接合面の必要条件
    3. 接合面の化学的、物理的、機械的性状と接合
  3. 接合面の改質
    1. プラズマ暴露による改質
    2. エキシマランプによる改質
    3. 機械加工による改質
  4. 水蒸気ガス吸着接合
    1. 水蒸気ガス吸着接合プロセスの概要
    2. 固体表面の水蒸気ガス吸着特性
    3. 吸着ガスの分解改質と官能基形成
    4. 改質面同士の接触から接合への反応
    5. 水蒸気ガス接合体の接合力、環境耐久特性
  5. 水蒸気ガス吸着接合の応用
    1. 接合系と接合特性一覧表
    2. 水蒸気ガス接合の適用に可能性のある応用分野
    3. 新しい応用分野における水蒸気ガス吸着接合の課題
  6. 水蒸気ガス吸着接合法のまとめと課題
    1. ガス吸着接合法の適用条件
    2. ガス吸着接合の長所と短所
    3. ガス吸着接合の課題とその解決法

第3部 エンプラと金属の複合化技術

~共重合ナイロンによる接合技術を中心に~

(2017年11月15日 13:50〜15:20)

 本講座では、異種材料複合化技術一般についての簡単なサマリーを導入に、代表的なエンプラと金属の複合化技術についてその特長などを概観しながら、その中でも比較的新しい技術である、共重合ナイロンを用いたエンプラと金属の複合化技術について、実際の採用例を交えながら詳しく解説します。また、「硬い」エンプラと「もっと硬い」金属の複合化ならではの評価の難しさについても事例を挙げて解説、複合化についての基本的な考え方のキーポイントを解説します。

  1. なぜ今「エンプラと金属」の複合化か
    1. プラスチックと金属の違い
    2. 「点」による接合と「面」による接合
    3. 最近のエンプラに関する「異種材料複合化技術」
    4. 「エンプラ+金属」に期待される可能性
  2. 最近の「エンプラと金属」の複合化技術
    1. 各種複合化技術とその概要
    2. 共重合ナイロンを用いた「エンプラと金属」の複合化技術
      1. 粉体塗装とは
      2. 接合プロセス
      3. 複合化技術としての特長
      4. 主に欧州車にみる実例
  3. 「エンプラと金属」複合体の評価の難しさ
    1. 何が評価を難しくしているか
    2. 歴史ある「ゴムと金属」複合化技術から学べること

第4部 繊維複合材料/金属の一体成形技術と接合強度の向上、評価

(2017年11月15日 15:30〜17:00)

 繊維複合材料/金属ハイブリッド構造は剛性向上と軽量化を同時に実現するための方法であり、船舶、橋梁、自動車構造において広く採用されている。繊維複合材料の性質上、継手の少ない構造が望ましいが、ハイブリッド構造では、異種の材料または部材の接合が必要不可欠であり、ハイブリッド構造本来の機能を発揮するために、軽量、高強度、高信頼性の繊維複合材料/金属接合方法が望まれており、本講座で、その最新の方法と評価について紹介する。

  1. ボルト/接着のハイブリッド一体成型継手
    1. 強度向上メカニズムと破壊プロセス
    2. 継手成形方法
    3. 継手強度評価
  2. 金属表面加工による一体成型継手強化
    1. 抜き打ち加工
    2. ディンプル加工
  3. 金属形状加工による一体成型継手強化
    1. スカーフ・フィンガー一体成型継手
    2. tongue-and-groove一体成型継手
  4. 特殊加工による一体成型継手強化
    1. IAFによる強化とその評価
    2. ピンまたは突起による強化とその評価
  5. 接着性表面作製のためのインモールド複合材表面処理
    1. ナノインプリントリソグラフィによるインモールド表面処理
    2. 表面形状と接着継手強度

会場

株式会社 技術情報協会
141-0031 東京都 品川区 西五反田2-29-5
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