レオロジー (材料の変形と流動の科学) は、測定データを通じて理解するのが早道です。測定データをどう読み解くかで、製品の良し悪しの判定や製品開発につながります。
この入門講座の目的は、データの解釈に必要な基礎知識の習得です。この目的には、数式はほとんど必要ありません。
- レオロジーとは
- レオロジーという言葉
- 分散系とは:塗料・スラリー・化粧品・食品など
- 分散系の分類:サスペンション・エマルションなど
- 分散系のレオロジー
- 高分子レオロジー
- バイオレオロジー
- レオロジーで何を測るのか
- 変形法:伸長とせん断 (ずり)
- 応力・ひずみ・ひずみ速度
- タイムスケールとは:時間・ひずみ速度・周波数
- 応力 – ひずみ曲線
- 弾性率 (ヤング率・剛性率)
- 降伏点・破断点
- ひずみ硬化とひずみ軟化
- 流動曲線
- ニュートン、擬塑性、ダイラタント
- 塑性と降伏値
- ビンガム、非ビンガム
- 粘度曲線
- 粘度曲線とは
- 粘度曲線で読み取ること
- チクソトロピー
- チクソトロピーとは:粘度減少 (時間変化)
- チクソトロピーの実例
- チクソトロピック・ループ
- 粘弾性
- 緩和時間とは:内部タイムスケール
- 動的粘弾性:振動実験
- 2つの弾性率 (G’,G“やE’,E”) の解釈
- 測定データを読み解く
- 食品
- 種々の餅の弾性率
- ジュース・はちみつ・バターなどの流動曲線
- マヨネーズとケチャップのレオロジーの違い
- 化粧品
- 各種クリームの流動曲線とぬり心地
- 製品開発例1:オールインワン化粧品
- 製品開発例2:液状口紅
- 塗料・スラリー
- 塗料・塗装工程における粘度の変化
- 塗料の流動曲線とたれ・レベリング
- 塗料の硬化過程の粘弾性変化
- スラリーの流動曲線と分散安定性
- 固体粒子の表面状態・凝集状態とレオロジー
- 粒子表面への高分子の吸着の影響
- 球状および繊維状粒子の凝集の形
- 粒子の凝集構造の観察と動的粘弾性
- 高分子
- 粘度:せん断速度・温度・分子量による変化
- 粘度に関するコックス・メルツ則 (役立つ経験則)
- 時間 – 温度の重ね合わせ (役立つ換算法)
- 固体の動的粘弾性と衝撃強度