超親水性表面を実現する材料・表面処理のしくみと技術

本講では、材料の液体に対する濡れ性について、基礎的なメカニズムから解説します。また、特に水に対して高い濡れ性を示し、それに伴う防汚・防曇性などの機能性を発揮する超親水性材料について、その原理と最新動向を紹介します。

1. 濡れ現象の基礎
   1. 材料の濡れと表面張力、表面自由エネルギー
   2. 濡れ性と水滴接触角
   3. 分散力因子と極性因子から読み解く濡れ
   4. Fowkes式と等接触角線
   5. 臨界表面張力
   6. 動的濡れ性
2. 濡れ性への影響因子
   1. 表面の化学構造と濡れ性
   2. 表面の微細構造と濡れ性
   3. Cassie – BaxterモデルとWenzelモデル
   4. 超撥水材料
3. 超親水性表面
   1. 超親水性の実現手法
      • 化学的表面改質
      • イオン性表面修飾
      • 微細構造による物理的手法
      • バイオミメティクス
   2. 超親水材料
      • 二酸化チタン
      • プラズマ・オゾン処理
      • 界面活性剤コーティング
      • 高分子電解質ブラシ
      • シリカコーティング
      • 微細凹凸構造
      • 多孔質ガラス
   3. 超親水材料の機能性と課題
      • 防汚性
      • 防曇性
      • 製造方法における課題
      • 効果持続時間における課題
4. 階層性ナノ多孔層 (HNL) による超親水・反射防止ガラス
   1. HNLガラスの構造および形成方法
   2. HNLガラスが示す超親水性とその寿命
   3. HNLガラスによる防汚・防曇性
   4. HNLによるガラス表面の反射防止効果とそのメカニズム
• 質疑応答・名刺交換