(2017年10月18日 12:30〜14:00)
本講演ではカオス・フラクタル理論を基軸とし、情報数理工学や感性情報工学への具体的適用事例を紹介すると共に,そのような実用化に至る基礎的な基盤研究の基軸について、実践的技術・研究者の立場から紹介する。また、生体信号、特に、脳波と近赤外分光計測信号をカオス・フラクタル解析することにより、ヒトの感性を客観的に定量的に計測する新規手法を講述し、感性を付加価値とした製品開発に対する基盤技術を紹介することを目的とする。
(2017年10月18日 14:15〜15:45)
演者はネガティブ感性 (うつ病) の脳科学研究を専門とする精神科医である。働き盛りの中高年を中心に人口の5%がうつ病に罹患し、交通事故死者数の6倍以上の3万人近くが自殺しており、その社会的損失は3兆円を超すと報告されている。 脳科学研究は近年急速に進歩しており、MRIを用いた脳機能画像解析装置などの開発により、これまで不可能とされてきた「こころ」のメカニズム解明の可能性が出てきた。 一方で、ポジティブ感性 (ワクワク感など) はモノづくりやビジネスでも重要な要素で、感性工学などが進展してきたが、主観的な評価に基づく感性の枠を超えることができないことが課題となっている。 本講演では、ネガティブとポジティブの感性の脳科学に基づく可視化技術開発研究を紹介するとともに、人工知能 (AI) 技術を応用した今後の展望についても私見を述べる。
(2017年10月18日 16:00〜17:00)
すべての企業の活動は、ヒトに向いている。そのため、ヒトを知ることは、企業の活動にとって非常に大事なポイントとなる。企業では、従来から主観評価によるアンケート調査やインタビューなどが行われてきたが、近年、行動計測や生体信号を使った評価を採用する企業も徐々に増え始めている。 今回のセミナーでは、日常的な環境でも使用可能な脳機能計測装置についての説明と、最近の活用事例、更に将来展望について説明する。