モニターのための治験カルテの読み方と臨床検査値変動の解釈/疾患を判断するコツ

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本セミナーでは、治験における担当医師とのコンタクト、CRFの記載、カルテから必要情報を読み取るコツまでモニターに必須の知識を詳解いたします。

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プログラム

第1部 モニターのための治験カルテの読み方/解釈と有害事象判断 (10:30~13:00)

 医師が書くカルテにはほとんどの場合、ごく簡単な内容の記載しかない。限られた時間での記載となるためやむを得ないことであり、日常の診療ではそれで不自由はないのだが、いざ治験となると報告書作成のためのきちんとした内容の記載が必要となり、そのためにはかなり詳細な情報が必要となる。  本講座では、このようなギャップをどのようにして埋めて行くか、具体的な事例を紹介しながら解説して行きたい。  実際のカルテにはどんなことがどのように書かれているか、治験実施上での問題点、CRF作成上のテクニック等、モニタリング業務に際して必要な知識が得られるようにしたい。

  1. カルテ
    1. カルテには何が書いてあるか
    2. カルテの書き方
    3. カルテに使われる言語
    4. カルテに使われる特殊な用語
  2. 症状が発現したら
    1. 症状名について
    2. 症状の内容について
    3. 検査値の異常について
  3. 診断名について
    1. 保険病名とは
    2. 処方内容
    3. 検査内容
    4. 予防的投与
  4. 有害事象
    1. 有害事象とは
    2. どの程度から有害事象とするか
    3. 本当に有害事象か
    4. 因果関係の判断
    5. 重症度の判断
    6. 重篤の判断
  5. 実際にCRFに転記する場合
    1. 事象名をどうするか
    2. 発現時期の問題
    3. MedDRAへの変換
  6. 担当医師とのコンタクト
    1. コンタクトのとりかた
    2. あらかじめ準備しておいて欲しい事

第2部 <症例検討から学ぶ> 治験の臨床検査値変動から推測される疾患と関連性あり/なしの考え方 (13:50~16:35)

 臨床治験の現場では、身体の自覚症状、他覚的所見および検査データなどを総合的に利用して、薬剤の本来効果と有害反応発生の評価を行っている。薬効に関しては、それぞれの薬物の目的とする所見を判断材料とするので、観察対象は明確である。しかし、有害反応は、肝・胆道系障害、腎障害、溶血性副作用、造血障害として非特異的に発生し、本来の薬物により期待されるものとは関連のないデータとして検出される。  本研修では、臨床検査データを提示し症例検討会を行う。その上で、それぞれの障害の鑑別のための検査データの読み方を学習する。  典型的な臓器障害を症例解析することで、検査値異常が生じるメカニズムを深く理解し、モニターの方々、開発担当者に検査値変動と有害事象との関連性を考える上でのポイントを習得してもらう。  講習会は、一方的な講義ではなく、カンファレンス形式で行なう。

  1. 症例提示、検討会
    • 肝障害症例
      肝細胞の傷害なのか、肝機能の異常なのか。
    • 胆道閉塞性障害
      胆汁中に排泄するものは
    • 腎機能障害
      腎不全とは
    • ヘモグロビン値の低下
      ヘモグロビンの分解と代謝は溶血なのか、骨髄抑制なのか
    • 消化管出血症例
  2. 症例毎、鑑別のための検査データの読み方、必要な検査などの情報は何か
    1. 高ビリルビン (黄疸) を見たとき
      1. ビリルビン産生の過剰
      2. 肝での処理異常
      3. 胆汁中への排泄障害
    2. ヘモグロビン濃度が低下したとき
      1. 出血
      2. 溶血
      3. 骨髄抑制
    3. 血小板数が低下したとき
      1. 偽血小板減少
      2. 骨髄抑制
    4. BUN中等度高値となった際、腎機能異常以外の上昇要因は
    5. 浮腫を見たとき
      1. 心性
      2. 腎性
      3. 肝性
      4. 内分泌性
      5. 栄養障害性
      6. 薬剤性

会場

品川区立総合区民会館 きゅりあん
140-0011 東京都 品川区 東大井5丁目18-1
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