本セミナーでは、安全性に優れ、高容量化が実現でき、実用化への研究開発が進んでいる全固体二次電池について、2名の講師が全固体電池の研究開発動向をそれぞれの立場から解説いたします。
(2017年9月25日 13:00〜14:40)
リチウムイオン電池の全固体化は、有機溶媒電解質に起因する問題を解決するものとして期待されている。 講演では、リチウムイオン電池の全固体化に向けて開発された固体電解質、それらを使用した際に界面で生じる課題ならび解決に向けた取り組みについて紹介するとともに、高容量負極の可能性についても言及する。
(2017年9月25日 14:50〜16:30)
電気自動車の普及に向けて、より安全で信頼性の高い次世代蓄電池の出現が強く望まれている。硫化物型全固体リチウム二次電池は、とりわけ実用化に向けての研究が加速している次世代電池系である。 ここでは、まず硫化物型全固体電池の特徴と最近の研究動向について紹介し、結晶、ガラス、ガラスセラミック電解質の電気的性質、機械的性質、大気安定性について説明する。また、リチウムイオン電池を全固体化する際の課題や対策について、固体-固体界面構築やプロセス探索を中心に説明する。さらに、次世代全固体電池としての高容量リチウム-硫黄系全固体電池を紹介し、その将来展望について述べる。