本セミナーでは、セルロースナノファイバーについて、調製法・構造・分散性・強度・固有粘度等の基本特性から解説し、表面・配列・集積制御、他素材との複合化及び界面制御、現状の課題とその対策について、詳解いたします。
セルロースナノファイバー研究がより一層の加速を見せている。演者らは、TEMPO酸化と呼ばれる化学反応を用いて、直径約3ナノメートルのセルロースナノファイバーを孤立分散させることに世界で初めて成功している。 本講演では、セルロースナノファイバーの調製法と構造について概説した後、分散性や強度、固有粘度等のナノファイバー1本の基本特性から、フィルムや多孔質等のナノファイバー集積体の物性へと進み、他素材との複合化及び界面制御、現状の課題とその対策案も交えて、セルロースナノファイバー研究の要点を解説していく。