現在、自動車用接着剤、シーリング材の課題は自動車市場を取り巻く環境問題、経済的な課題に関連して軽量化、マルチマテリアル化に対処するとともに高機能化 (制振・吸音など) 、リサイクル対応など幅広く独創的な技術開発が求められている。自動車構造用接着剤の分野においてもCFRP素材の採用などにより新しい接着システム開発が求められている。
本セミナーでは自動車用接着剤に求められる技術の全体を様々な角度から概括するとともに実用化のための技術、材料、メカニズム、評価の基礎と考え方など必須知識について具体的にのべる。
第1部 接着の理論と基本技術
- 接着の基礎
- 接着のメカニズム理論
- 接着のメカニズム解明へのアプローチ
- 接着と破壊
- 破壊の場所と信頼性
- 接着力低下の要因
- 接着のぬれ理論
- 表面処理
- 金属への表面処理
- プラスチック材料への表面処理
- プライマー (下塗り剤)
- 油面接着性
- 主な接着試験方法
- 接着に及ぼす諸因子
- 温度、引張速度の影響
- 接着剤の厚みの影響
- 接着剤層の変形と応力分布
- 接着剤の構造と接着性能
- 接着剤の試験方法と耐久性
- 接着剤の接着強度試験方法
- 接着の劣化の要因
- 熱劣化の機構
- 吸水劣化
- 接着剤の耐久性評価試験方法
- 物理的耐久性試験
- 環境試験
- 促進試験と実曝 (実車走行) 試験の相関性検討
- 接着耐久性試験の事例
- ダイレクトグレージング用接着剤の耐候性劣化試験
- ウエルドボンド用接着剤の促進劣化試験と市場劣化の相関性検討事例
第2部 自動車用接着剤の基礎と応用
- 自動車製造ライン用の接着剤
- 車体工程
- マスチックシーラー
- スポットシーラー
- ヘミング用シーラー
- 高剛性発泡充填材
- 外板補強材
- 塗装工程
- アンダーコート (耐チッピング塗料)
- ストンガードコート (層間耐チップ塗料)
- ボデーシーラー
- 塗布型制振材
- 艤装工程
- ウインドガラス用シーラー
- ダイレクトグレージングの特徴と課題
- ダイレクトグレージングの技術動向
- 合わせガラス用中間膜
- ドアサービスホールシーラー
- サイドプロテクターモール用粘着接着剤
- 自動車構造用接着剤
- 構造用接着剤とは
- 自動車構造用接着剤の適用例
- 自動車構造用接着剤の技術動向
- 自動車構造用接着剤の試験・評価
- ウエルドボンド用接着剤
- JASO M353
- ウエルドボンドのスポット溶接に対するメリット
- ウエルドボンドの接合強度の比較
- 接着とスポット溶接試験片の疲労特性比較
- CFRP用接着剤
- CFRP用接着剤の開発事例
- CFRP用接着剤の特許事例
- 自動車部品用の接着剤
- 自動車内装用接着剤
- インストルメントパネル用接着剤
- ドアトリム用接着剤
- 加飾部 (オーナメント) 用接着剤
- 塗布方法
- VOC低減化への対応
- VOC対策の方向性
- CR系接着剤のVOC対策
- 内装用接着剤のVOC対策
- 自動車内装用接着剤の今後の方向と課題
- ブレーキ用接着剤
- ブレーキシステムの種類
- ブレーキ用接着剤の種類
- フェノール系接着剤の概要
- ブレーキパッド
- クラッチフェーシング
- ブレーキ用接着剤の技術開発事例
- 品質管理とトラブル対策
- オイルフィルター用接着剤
- 車載部品用接着剤
- その他部品組立用接着剤
- 日本自動車工業会の自主目標