1990年代初頭のバリデーション概念の黎明期から4半世紀が過ぎ、2010年代に入るとバリデーション概念に大きな進展が見られた。すなわち、GMPを補完するICH Qトリオの考え方がバリデーションにも導入されるとともに、バリデーションの対象は製造所内だけでなく流通過程にまで目が向けられている。こうした最新のバリデーションの考え方も含め、バリデーションの実務作業を具体的に解説する。
- バリデーション概念の始り
- バリデーション関連公文書
- バリデーションにQトリオの取り込み
- 製品ライフサイクル全域での検証・確認
- 商業生産移行後のバリデーション
- Continuous process verificationとContinued process verificationを混乱しない
- Ongoing Process Verificationと再バリデーション
- 継続的確認は継続的改善のため (CAPAにより継続的改善)
- 製品品質照査で継続的改善 (バリデートされた状態の照査)
- 適格性評価はユーザー要求仕様書 (URS) の作成から始まる
- URS作成時の留意点
- URS作成に必要なリスクマネジメントと管理戦略
- QRMの視点に立てば、バリデーションの対象範囲は拡大せざるを得ない
- 適正流通規範 (GDP) とバリデーション (輸送のベリフィケーション)
- デザイン適格性評価 (DQ) と判定基準
- IO/OQとFAT/ SAT
- OQの基本原則
- 校正
- 計器の重要度分類
- 校正周期の設定
- PQの基本原則
- PQ移行時には教育訓練もほぼ完了
- チャレンジテストとは
- プロセスバリデーション (PV) の前提
- コンカレントバリデーション (同時的バリデーション)
- 変更時のバリデーション
- 洗浄バリデーション
- 非日常的作業後の洗浄にも留意
- 洗浄開始までの放置時間に注意
- 洗浄バリデーション業務の進め方
- 残留許容値設定
- 投与量基準から毒性発現量基準へ
- サンプリング箇所の設定
- 回収率の確認
- 用水システムのバリデーション
- 用水システムの設計とDQ
- PQで実施すること
- 導電率とTOC計の留意点
- 空調システムのバリデーション