第1部 「ヒューマンエラー未然防止のための職場作り・人づくりのポイント」
(2017年9月21日 10:30~13:45)
ヒューマンエラーは、業界・業種問わずどのような分野の職場においても、起こりうるものです。ヒューマンエラーの未然防止のためには、まず、ヒューマンエラーとは何か、なぜ、どのようにしてヒューマンエラーが発生するのかについて理解しておく必要があります。
本講習会では、まず、上記のようなヒューマンエラーについての基礎的な知識を学び、未然防止に向けて、ヒューマンエラーを引き起こす作業阻害要因 (PSF:Performance Shaping Factors) に着目したアプローチが重要であることを説明いたします。
また、未然防止のための体制作りに向けて、作業阻害要因に着目した未然防止手法や未然防止活動例、作業員教育にあたってのポイント、キーワードについて紹介いたします。
本講義は、宇宙開発関連業務における知見等をベースにしていますが、他分野においても共通する事柄も多く、参考になるでしょう。ヒューマンエラー防止の入門編としても、本講習をご活用ください。
- はじめに (宇宙開発業務における失敗事例の紹介)
- ヒューマンエラーとは何か、なぜ起こるのか
- ヒューマンエラーの種類
- ヒューマンエラー発生のメカニズム (m-SHELモデル等)
- 作業阻害要因 (PSF) とは何か (※PSF:Performance Shaping Factor)
- 作業阻害要因とは何か (外的/内的要因、要因の例、ほか)
- 作業阻害要因の見える化を試行・体験してみよう
- ※講習時に調査票への記入作業を行います。
診断結果につきましては、後日ご送付申し上げます。
- ヒューマンエラーが不具合に至るまで
- ヒューマンエラーが不具合につながるケース
- どのようにして断ち切るか:未然防止、再発防止のアプローチ
- 未然防止のための手法、活動紹介
- 気がかり管理
- PSF管理
- 参考情報 (その他改善活動例、再発防止手法の概要紹介等)
- 未然防止のための体制作り・人づくりのポイント (キーワード)
- 外的要因 (作業者の周囲) からのアプローチ
(対策キーワード等)
- 内的要因 (作業者自身) からのアプローチ
(ヒューマンエラーの自己抑制力の涵養)
- その他のポイント・キーワード
- 気がかり感度の向上
- Know-WHYの励行
- コミュニケーション
- 褒める文化の醸成
- 違反など
- まとめ* 質疑応答
第2部「ヒューマンエラー発生事例と演習を用いたリスク分析」
(2017年9月21日 14:00~16:30)
人は、どんなに注意をしていても何千回かに1回の確率でミスをしてしまいます。人がミスをしても重大な事故や故障につながらないためにミス発生の検知と抑制する機能がポカヨケです。
本講演では、人の行為の要素毎に起こり得る失敗の危険度を指数で表しポカヨケの必要性を解析する手法とポカヨケ生成の際の着眼点およびポカヨケ案の有効性を指数で解析する手法を解説し、事例演習 (ポカミスの危険度解析、ポカヨケ案の生成とその有効性解析) により理解度を高めていただきます。
- はじめに
- ポカミスとは、
- ポカミスの4分類
- 「うっかりミス」の概要説明と事例紹介
- 「思い込みミス」の概要説明と事例紹介
- 「し忘れミス」の概要説明と事例紹介
- 「やらないミス」の概要説明と事例紹介
- ポカミス検知の3分類
- 「発生」の概要説明と影響を紹介
- 「発見」の概要説明と影響を紹介
- 「発掘」の概要説明と影響を紹介
- ポカミスの危険指数~ポカヨケの必要性を解析
- H-FMEA (RI) の解説と解析事例を紹介
- ポカヨケとは、
- ポカヨケの機能説明と事例紹介
- ポカヨケ生成の際の着眼点の解説と事例紹介
- ポカヨケの解決指数~ポカヨケの有効性を解析
- H-FMEA (SI) の解説と解析事例を紹介
- 事例演習
- ものづくり現場のサンプル映像を見ながら事例演習を行います。
- 人の行為の要素を抽出
- H-FMEAを使って要素毎にポカミスの危険度を解析
- 危険指数の高い要素を対象にポカヨケ案を生成
- そのポカヨケ案を解決指数により有効性の解析を実施
- まとめ