スプレッドシートの合理的バリデーションとデータインテグリティ対応実務のポイント

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プログラム

FDAおよびEMA (欧州医薬品庁) の査察において2012年よりデータインテグリティの指摘が始まった。その指摘はその後増加しつつあり、FDAは2016年に22件のウォーニングレター (WL) においてデータインテグリティを指摘した。国内企業に対してFDAは、2016年11月と2017年1月にデータインテグリティを指摘したWLを発行した。  データインテグリティが指摘されると、信頼できないデータに基づき出荷判定が継続されてきたということになり、有効期間中の既出荷製品に対する調査が必要になる。場合によっては製品回収 (リコール) 、出荷停止、承認取り消しといった規制措置になる。このような事態を避けるべく、海外の規制当局やGAMPなどの業界団体はデータインテグリティのガイダンスをつぎつぎと発出してきた。しかし、ガイダンスは規則ではないのでガイダンスを理解しただだけでは、現場においてどのレベルまで対応すべきか判らない。  データインテグリティ対応を適切なレベルで実施するには、査察官の期待、すなわち査察現場における生の指摘事項を把握する必要がある。ウォーニングレターを読んだだけでは生の指摘事項は判らない。生の指摘事項を把握するにはFDA 483における観察指摘 (Observation) を知る必要がある。  本講座では、FDAウォーニングレターおよびFDA 483における不適合指摘をもとに、データインテグリティの実務対応を具体的に解説する。また、230スライドを超えるセミナーテキストと豊富な付録資料により、受講後に詳細にわたり理解を深めていただくことができる。

第1部:スプレッドシートのバリデーション

エクセル等の表計算ソフトウェアによるスプレッドシートは、個別に開発されるのでカスタムソフトウェアと考えられる。コンピュータ化システム適正管理ガイドラインによると、カスタムソフトウェアの場合、FS、DS、DQ、IQ、OQ、PQが必要とされる。本講座ではこのようなスプレッドシートを合理的にかつデータインテグリティ適合となるようにバリデートする方法を紹介する。CSV (コンピュータ化システムバリデーション) の基礎からわかりやすく説明する。

第2部 データインテグリティ対応実務のポイント

データインテグリティガイダンスを読んだだけでは、どの程度の対応が必要となるか捉えづらい。本講座においては、FDA 483 指摘事例を紹介し、データインテグリティ実務対応のポイントを、どなたにも判るようERESの基礎からやさしく具体的に解説する。

  1. ERES対応の基礎
    • 真正性 (アクセス管理、監査証跡) 、見読性、バックアップとアーカイブ
  2. データインテグリティとは
    • ALCOA原則、信頼性基準など
  3. FDAとEMAの査察指摘
  4. 国内におけるFDAの指摘
  5. FDA 483に見る査察現場における指摘
  6. データインテグリティ対応における用語
    • 生データ
    • メタデータ
    • ダイナミックレコード
    • スタティックレコード
    • オリジナルレコード
    • 真正コピー
  7. MHRAガイダンスの要旨
  8. FDAガイダンスの要旨
  9. PIC/S査察官むけガイダンスの要旨
  10. GAMP データインテグリティガイドの読みどころ
  11. PMDAの動向
  12. 実務対応
    1. 記録の特定
      • 生データ
      • メタデータ
      • ダイナミック
      • スタティック
    2. インテグリティの確保
      • アカウント管理/権限
      • システム管理者
      • データレビュー
      • 監査証跡のレビュー
      • QAレビュー
      • 監査証跡のバリデーション
    3. 記録の維持
      • バックアップ/リストア
      • アーカイブ/リトリーブ
    4. HPLC試し打ち指摘への対応
    5. OOS処理指摘への対応
  13. 今すぐ行えること/行うべきこと
  14. 紙ベースシステムにおける対応 ブランク書式の管理、ブランク書式ファイルの管理、印鑑の使用、記録の検証方法など
  15. 業務委託における対応 定期監査、委託業務のデータレビュー、データインテグリティの評価方法など
  16. 良くある質問 (FAQ)
  17. 質疑応答

良くある質問 (FAQ)

以下をはじめとする質問、および事前に提出いただいた質問にお答えする。

質疑応答

スプレッドシートやデータインテグリティのみならず、CSVやERESなど日常の業務において困っていることや疑問などにお答えします。事前質問は大歓迎ですが、準備の都合上、可能であれば2週間前までにご提出いただけると助かります。

会場

品川区立総合区民会館 きゅりあん
140-0011 東京都 品川区 東大井5丁目18-1
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特典 : 付録資料

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