本セミナーでは、リチウムイオン電池におけるバインダーの役割・要求機能・使用方法から、電極特性との相関評価、Si負極用の新規無機バインダーなど、総合的に解説いたします。
(2017年8月25日 11:00〜12:30)
バインダーは、リチウムイオン二次電池の中で、負極活物質、正極活物質、電解液、セパレータと比べると脇役の印象が強い。 しかし、最近バインダーは、電極を作成するためのプロセス材料としての役割だけでなく、電池機能に与える影響も注目されている。 本講座では、バインダーが、プロセル材料としての役割だけでなく、電池構成部材として電池性能に与える影響についても解説する。
(2017年8月25日 13:10〜14:30)
バインダーは、リチウムイオン電池の特性を決定する重要な電極構成要素の一つである。適切なバインダーの選択と利用は、サイクル特性の改善など、電池性能の向上につながる。 本講演では、バインダーが電極活物質の電気化学特性に及ぼす影響を正しく評価する方法として、単粒子測定法を用いた評価技術を紹介する。また、いくつかの実例を示しながら、電極スラリーの調製や電解液の充填といった電池作製の各過程におけるバインダーの役割を解説する。
(2017年8月25日 14:40〜16:00)
リチウムイオン電池の高容量化を図るため、従来の黒鉛系負極の数倍の高容量化が可能なシリコン (Si) 系負極の研究開発が進められている。ただ、電極バインダの結着強度が弱いと集電体から活物質層が剥離しやすく、サイクル劣化が大きいなどの課題がある。これらSi系負極の長寿命化を図るには、充放電しても導電ネットワークを維持する技術が重要となっている。 本演では、無機バインダをSi負極にコートすることで、電池の高容量化と長寿命化、高安全性に寄与することを紹介する。