リチウムイオン電池の特性向上に向けたバインダー材料の開発動向と応用・評価技術

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会場 開催

本セミナーでは、リチウムイオン電池におけるバインダーの役割・要求機能・使用方法から、電極特性との相関評価、Si負極用の新規無機バインダーなど、総合的に解説いたします。

日時

開催予定

プログラム

第1部 バインダーの役割と種類および電池性能への影響

(2017年8月25日 11:00〜12:30)

 バインダーは、リチウムイオン二次電池の中で、負極活物質、正極活物質、電解液、セパレータと比べると脇役の印象が強い。 しかし、最近バインダーは、電極を作成するためのプロセス材料としての役割だけでなく、電池機能に与える影響も注目されている。  本講座では、バインダーが、プロセル材料としての役割だけでなく、電池構成部材として電池性能に与える影響についても解説する。

  1. 電池用バインダーについて
  2. 負極用バインダー
    1. 負極用バインダーの役割と種類
    2. 負極用バインダーの高機能化
  3. 正極用バインダー
    1. 正極用バインダーの役割と種類
    2. 正極用バインダーの高機能化
  4. 機能層用バインダー
    1. 機能層用バインダーについて
    2. 機能層用バインダーによる機能層の高機能化

第2部 単粒子計測技術を用いたバインダー機能の評価と電池特性の改善

(2017年8月25日 13:10〜14:30)

 バインダーは、リチウムイオン電池の特性を決定する重要な電極構成要素の一つである。適切なバインダーの選択と利用は、サイクル特性の改善など、電池性能の向上につながる。  本講演では、バインダーが電極活物質の電気化学特性に及ぼす影響を正しく評価する方法として、単粒子測定法を用いた評価技術を紹介する。また、いくつかの実例を示しながら、電極スラリーの調製や電解液の充填といった電池作製の各過程におけるバインダーの役割を解説する。

  1. リチウムイオン電池の構成材料と機能
    1. リチウムイオン電池とは
    2. 構成材料とその機能
  2. バインダーの役割
    1. 電極の作製工程
    2. 電極スラリーの調製におけるバインダーの役割
    3. 電解液の注液におけるバインダーの役割
    4. 電池の劣化とは
  3. 単粒子測定技術
    1. 単粒子測定のメリット
    2. システム構成
    3. 活物質単粒子の電気化学特性
    4. バインダー効果の検証
  4. まとめ

第3部 ケイ酸系無機バインダによるSi負極サイクルの寿命特性の改善

(2017年8月25日 14:40〜16:00)

 リチウムイオン電池の高容量化を図るため、従来の黒鉛系負極の数倍の高容量化が可能なシリコン (Si) 系負極の研究開発が進められている。ただ、電極バインダの結着強度が弱いと集電体から活物質層が剥離しやすく、サイクル劣化が大きいなどの課題がある。これらSi系負極の長寿命化を図るには、充放電しても導電ネットワークを維持する技術が重要となっている。  本演では、無機バインダをSi負極にコートすることで、電池の高容量化と長寿命化、高安全性に寄与することを紹介する。

  1. リチウムイオン電池の長所と短所
  2. 電池暴走メカニズムと安全性
  3. 各種合金系負極の基礎特性
  4. Si系負極の特徴と周辺技術、モルフォロジー
  5. Si系負極の導電性が及ぼす電池暴走リスク
  6. Si負極用無機バインダの開発と電極特性、安全性
    1. 電池用無機バインダの開発
    2. 無機バインダコート電極の開発
    3. Si負極、 Si-黒鉛混合系負極、Si-ハードカーボン混合系負極
    4. 捲回式電池と積層式電池の試作
    5. 安全性試験
  7. バイオロギング用電池の開発とオオミズナギドリでの実証試験
  8. バッテリーイノベーションハブ

会場

三田NNホール&スペース
108-0014 東京都 港区 芝4丁目1番23号
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