樹脂表面への (無水) マレイン酸変性による密着性・含侵性向上、その評価解析

再開催を依頼する / 関連するセミナー・出版物を探す
会場 開催

日時

開催予定

プログラム

第1部 樹脂表面への (無水) マレイン酸変性と相溶性、接着性向上などへの応用について

(2017年9月8日 10:30〜12:15)

 オレフィン系樹脂へのグラフト反応メカニズムおよび構造について分析結果をもとに紹介する。また、無水マレイン酸変性ポリプロピレンのグラフト率/分子量バランスに着目し、その特性について述べる。

  1. 樹脂表面への (無水) マレイン酸変性の概要
    1. マレイン酸の概要
    2. 樹脂表面への (無水) マレイン酸変性のメカニズム
  2. 接着のメカニズムと接着力向上への応用
  3. ポリマーの相溶化と相溶性向上への応用
    1. 溶化剤の種類とメカニズム
    2. 極性モノマー共重合体
    3. グラフト変性ポリマー
  4. グラフト反応のメカニズム
    1. 無水マレイン酸変性ポリエチレン
    2. 無水マレイン酸変性ポリプロピレン
    3. グラフト構造
    4. グラフト量/分子量バランス
  5. 相溶化剤の効果
    1. ガラス繊維強化ポリプロピレン (GFRPP)
    2. ウッドプラスチック
    3. フィラー分散
      • 水酸化マグネシウム
      • ナノクレー 他

第2部 フィラー充填プラスチックにおける マレイン酸変性樹脂の役割解明のための 実験的アプローチ

(2017年9月8日 13:00〜14:45)

 フィラー充填プラスチックの相容化剤として用いられる酸変性樹脂は、効いて当たり前と捉える向きも多い。しかし、確かな実験事実を得るには困難が伴う。  本セミナーでは、相容化剤の働きを定量的に解明しようとしている最近の研究例をご紹介する。

  1. 酸変性樹脂の役割と研究法
    1. 酸変性樹脂の役割はわかりきったことなのか?
    2. 酸変性樹脂のはたらき、どう効いているか?
    3. セルロース系フィラーと酸変性樹脂は共有結合しているのか?
    4. そもそも酸変性樹脂の挙動は簡単に分析できるのか?
    5. 一般的な研究例と最近の意欲的な取り組み
  2. フィラー表面への酸変性樹脂の濡れ性評価
    1. 示差走査熱量計による簡便法:昇降温測定
    2. モルホロジー観察
      • 走査型電子顕微鏡
      • 蛍光顕微鏡
    3. フィラー共存下での酸変性樹脂の結晶化挙動の解析
  3. フィラーと酸変性樹脂の相互作用の実態の解明
    1. 相互作用部位の濃縮
      • 酵素分解
      • 溶媒抽出
    2. 分光測定
      • FT-IR
      • NMR

第3部 マレイン酸変性樹脂の密着性評価、表面解析について

(2017年9月8日 15:00〜16:30)

 無水マレイン酸を用いた複合材料、さらには接着を阻害する不具合に至るまで、最新の各種分析技術がいかにその構造、接着メカニズムに迫れるかを解説し、より高い複合材料設計の指針を提供する。

  1. 接着性を阻害する表面異物の解析
    1. 接着性を阻害する表面異物
    2. 表面異物の分析方法
    3. 表面異物の分析例
  2. 無水マレイン酸変性ポリオレフィンの構造解析
    1. 無水マレイン酸グラフトポリオレフィン
    2. グラフト構造解析:従来法と新規解析法
    3. NMRパルステクニックを駆使したグラフト構造解析
    4. ppmグラフトポリマーのグラフト率定量分析
  3. ポリマー修飾無機粒子における修飾ポリマーの微量変性構造解析
    1. ポリマー修飾無機粒子
    2. モデルサンプル (無水マレイン酸グラフトポリオレフィン修飾炭酸カルシウム粒子) の作成
    3. 超臨界メタノール-1H-NMR法による修飾ポリマーの微量変性構造解析
  4. ヒートシールによる積層材料の接着メカニズム解析
    1. モデルサンプル (無水マレイン酸グラフトポリオレフィン/ナイロン) の作成
    2. はく離による接着強度評価
    3. 電子顕微鏡による剥離面の観察
    4. 接着メカニズム解析

会場

株式会社 技術情報協会
141-0031 東京都 品川区 西五反田2-29-5
株式会社 技術情報協会の地図

受講料

複数名同時受講割引について