高分子変色・黄変のメカニズムと要因解析

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本セミナーでは、複雑な高分子材料の劣化挙動から酸化防止剤、HALS/UVAの上手な使い方まで網羅的に解説いたします。

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プログラム

第1部 樹脂材料における変色の要因・メカニズムと対策技術

(2017年9月14日 10:30〜12:30)

 高分子材料は、自然環境に曝されているうちに、物理的・化学的作用を受け、徐々に本来の特性を失い実用に耐えなくなる。これは、高分子材料の特性が発現するもととなる分子の化学構造と集合状態が変化するためである。樹脂材料の変色・濁りの原因も多くはこのような劣化に伴う構造変化にある。このような高分子の劣化を防止し、安定性・耐久性を向上させるために多くの努力が払われている。しかし、この努力が効率的に結実するためには、劣化メカニズムの基本を理解し、また劣化挙動を正しく解析することが重要である。  本講演では、高分子の熱および光によるな劣化メカニズムならびにその解析手法、防止法について要領よく解説する。

  1. はじめに
    1. 樹脂材料の劣化要因と発現挙動
    2. 高分子の分子量と劣化に伴う変化
  2. 高分子の熱・熱酸化劣化とその安定化対策
    1. ポリオレフィンの劣化過程
    2. 高分子の自動酸化と酸化防止剤
  3. 高分子の光劣化機構
    1. 光化学の基礎
    2. 光劣化の素過程
    3. 光劣化の支配因子
    4. 紫外線吸収材 (UVA)
    5. ヒンダードアミン系光安定剤 (HALS)
  4. ケーススタディ
    1. SANの熱黄変化 – IRによる解析
    2. PCの光黄変化 – 深さ方向分析
    3. PSFの光劣化 – ケイ光・リン光測定による解析
    4. PPSの光黄変化 – モデル化合物による検討

第2部 ケミルミネッセンス法の原理と高分子材料の酸化劣化評価

(2017年9月14日 13:15〜14:45)

 極初期の酸化劣化を検出するケミルミネッセンス法について原理から応用範囲まで幅広く紹介します

  1. ケミルミネッセンスの原理
    1. ケミルミネッセンスとは
    2. 自動酸化と発光現象
  2. 装置について
    1. 装置概要
    2. 本体と試料室のラインナップ
  3. 高分子の測定例
    1. 初期酸化劣化測定例
    2. 酸化開始時間 (OIT) 測定例
    3. 画像による測定例
    4. 耐候性評価について
  4. 食品、生化学などへの応用例

第3部 車両用樹脂製窓ガラスの黄変度測定による劣化評価事例

(2017年9月14日 15:00〜16:30)

 鉄道車両における高分子材料の使用状況および要求性能について概説をした上で鉄道車両用の樹脂ガラスを対象とした黄変評価事例および劣化評価への応用例について紹介する。

  1. 鉄道車両における高分子材料の使用
    1. ゴム系材料
    2. 樹脂・プラスチック系材料
  2. 鉄道車両用材料における一般的特性と要求特性
    1. 安全性
    2. 信頼性
    3. 軽量化
    4. 最近の動向
  3. 研究事例
    1. 樹脂ガラスの一般的特徴、種類、用途
    2. ポリカーボネートの劣化と黄変挙動
    3. 長寿命化の可能性
    4. 現地での黄変測定と劣化評価への応用
  4. まとめ

会場

株式会社 技術情報協会
141-0031 東京都 品川区 西五反田2-29-5
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