生体吸収性材料における生物学的安全性評価

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プログラム

第1部. 血液適合性試験の進め方とその評価

(2017年8月28日 10:00〜12:00)

第2部. エンドトキシン試験の進め方とその評価

(2017年8月28日 12:45〜14:45)

 細菌内毒素 (エンドトキシン) はグラム陰性菌の細胞壁外膜に存在するリポ多糖 (LPS) で、極微量で発熱活性をはじめとする生体にきわめて有毒な作用を有します。そのため、医薬品、医療機器、再生医療等製品の原材料、製造工程で混入するおそれがあるエンドトキシンには特段の注意が必要です。  本セミナーでは、エンドトキシンの構造と物性、受容体と多彩な生物活性、ならびに臨床における重要性につき解説するとともに、3極局方に基づいたエンドトキシン試験法の原理と種類、被験試料の干渉作用と除去、バリデーションの実施、製造管理・品質管理のポイントとデータ解釈上の留意点を事例とともに詳説します。  一方、天然素材を利用する医療用バイオマテリアルは再生医療の観点から注目されており、バイオベースポリマーとしての特徴と安全性、エンドトキシンにフォーカスした品質リスクマネジメントの手順と要点、課題解決に向けた考え方、アプローチ、品質評価の将来展望について述べたいと思います 。

  1. エンドトキシン (内毒素) の基礎
    1. エンドトキシンと発熱性物質 (パイロジェン)
    2. エンドトキシンの基礎 (由来、抽出法、化学構造、物性)
    3. エンドトキシシンの生物活性本体と合成リピドA
    4. エンドトキシン活性の発現機構と生体内作用
  2. エンドトキシン測定法の進歩と将来展望
    1. リムルステスト開発の経緯
    2. カブトガニ血球抽出液 (LAL) とエンドトキシン標準品
    3. 各種リムルステストの特徴と基本性能
    4. エンドトキシン及び (1→3) – β – D – グルカンの鑑別測定並びにその意義
    5. 遺伝子組換えによる次世代型リムルステスト
    6. エンドトキシンの除去及び不活化
    7. 敗血症における臨床応用と課題
  3. 3極局方に基づいたエンドトキシン試験法
    1. 試験法のグローバルな位置づけと国際調和
    2. バリデーションの考え方と実施例
    3. 試験の実施手順及び測定誤差の要因並びに評価法の要点
    4. 試験に及ぼす種々干渉因子 (阻害・促進)
    5. Low Endotoxin Recovery (LER)
    6. エンドトキシン規格値
    7. FDA査察における指摘事項と対応
  4. 医療用バイオマテリアルの品質評価
    1. 生体適合性バイオマテリアルの種類と特性
    2. 種々材料におけるエンドトキシン試験
    3. 再生医療に使用される細胞やバイオ材料の品質確保の要点
    4. 品質リスクマネジメントの要点、課題解決に向けた考え方及びそのアプローチ並びに品質評価の将来展望

第3部. 遺伝毒性/細胞毒性/全身毒性試験の留意点と評価

(2017年8月28日 15:00〜17:00)

 開発された医療機器をヒトに使用する場合には、いろいろな規制がある。生物学的安全性試験の評価も必要な情報の一つである。生体吸収性材料の開発においても、最終的にはこの安全性評価が必要となる。開発段階から意識しておくことが重要である。

  1. 生体吸収性材料で求められる生物学的安全性評価の項目 (概要)
    • 生物学的安全性評価の基本的考え方 (概要)
  2. 細胞毒性試験
    • スクリーニングのための試験 (開発段階が主)
    • 承認申請のための試験 (最終製品が主)
    • 国内申請と海外申請の相違等
  3. 遺伝毒性試験
    • スクリーニングのための試験
    • 承認申請のための試験
    • 試験項目の選択
    • 国内申請と海外申請の相違等
  4. 全身毒性試験
    • 分解 (あるいは吸収) 過程は既知か
    • 分解 (あるいは吸収) 期間は既知か
    • 急性全身毒性試験
    • 亜急性全身毒性試験
    • 亜慢性全身毒性試験など

会場

株式会社 技術情報協会
141-0031 東京都 品川区 西五反田2-29-5
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