本講習は、研究開発テーマ、研究開発プロジェクトにおける投資効率の基礎的概念と、算出法を中心に解説を行う。特に近年では情報やデータへの設備投資、創出価値の算定が困難な場合も多い。また投資回収期間を従来は全産業平均として5年を目途に算定することも多かったが、例えば医薬研究や材料研究と情報サービスでは投資のスタイルや規模拡大への対応等も大きく異なり、注意を要する。さらに市場価値算定に関しても、グローバルな競争環境の中で自社だけが上市を行うのではないため、相対的なシェア算定、外部要因の考慮が必要となって来る。 以上のような状況を背景に技術価値評価の手法を紹介するとともに、外部要因を整理して戦略に落とし込むツールにつなげ、企業戦略立案に役立つ実践的な手法を身につけることを目的とする。