第1部 高分子絶縁材料の絶縁破壊・劣化メカニズム
(2017年8月23日 10:30〜12:00)
絶縁材料には気体、液体、固体ならびにゲルさらには複合誘電体など種々のものが使用されている。ガス自体の絶縁劣化は実用上無視できるが、これ以外の材料では、物理的、化学的、機械的作用を受けて劣化が進展し、最終的には絶縁破壊に至る。
本講演では、絶縁破壊メカニズムを説明した後、部分放電や材料 特性に着目した最新の高電圧計測について述べる。特に、最近進歩の著しい部分放電計測ならびにインパルス試験の最新動向について紹介する。
- 絶縁材料とは
- 絶縁材料の劣化メカニズム
- 電子的破壊 (衝突電離)
- 真性破壊
- ツェナ破壊
- 純熱的破壊
- 電気機械的破壊
- 液体材料の化学的作用による劣化特性
- 固体絶縁材料の劣化特性
- 部分放電劣化
- トリーイング現象
- トラッキング
- 高電圧試験法
- 部分放電計測
- 信号処理によるSN比の向上
- インパルス試験
第2部 高周波用途に向けたコンポジット誘電体材料の材料設計
(2017年8月23日 12:45〜14:15)
- ポリマー/セラミックスコンポジット誘電体の材料設計
- 高周波誘電体デバイス用途に求められる誘電特性
- コンポジット誘電体材料
- MgO (酸化マグネシウム) をフィラーとして用いたコンポジット誘電体
- MgO粒径の誘電特性への影響 2.2 MgO濃度の誘電特性への影響
- MgO濃度の熱伝導特性への影響
- 異方形状を有するフィラーの活用による熱特性の向上
- 柱状MgOをフィラーとしたコンポジット誘電体
- hBN (六方晶窒化ホウ素) をフィラーとしたコンポジット誘電体
第3部 ナノコンポジット絶縁材料の設計技術
(2017年8月23日 14:30〜16:00)
- 一般的なエポキシ複合絶縁材料の熱伝導性
- ナノコンポジット化技術
- ナノコンポジット材料の概要
- ナノ・マイクロコンポジットの特徴
- 熱伝導性
- 絶縁特性
- 誘電特性
- 短時間絶縁破壊と長時間絶縁破壊
- 部分放電劣化
- 電気トリー
- 導電性フィラーへのナノアルミナコーティング効果 (体積抵抗率と比誘電率)
- ポリマーナノコンポジットはどうやって作る?
- ポリマー~エポキシ樹脂
- フィラー
- アルミナ
- シリカ
- 窒化ホウ素
- 窒化アルミ
- 電気絶縁特性は向上する?
- 絶縁耐力
- 耐コロナ性
- 耐トリー性
- 熱伝導性は向上する?~熱伝導パスの有効形成~
- 高熱伝導性と電気絶縁性の双方向上は可能か?