タンパク質“分解”を標的とした分子標的薬の開発

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会場 開催

本セミナーでは、分子標的薬の開発について、タンパク質分解機構の発見から解析・治療薬開発まで事例を基に解説いたします。

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プログラム

第1部. タンパク質分解機構を標的としたがん分子標的薬

~基礎から臨床応用へ~

(2017年7月21日 10:30〜14:30)

 細胞内での不要タンパク質の除去は、タンパク質の品質管理と細胞の恒常性維持に不可欠な現象である。細胞のがん化では様々なイベントが細胞内で起こりうるが、タンパク質分解機構の破綻もその一つである。  本講演ではタンパク質分解の分子機構から細胞の恒常性維持、がんとの関連、タンパク質分解を標的としたがん分子標的薬の現状と今後の展望について概説する。

  1. タンパク質分解機構による細胞恒常性の維持
    • タンパク質の品質管理
    • アミノ酸リサイクリング
  2. タンパク質分解の分子制御機構
    • ユビキチン?プロテアソーム系
    • オートファジー
  3. タンパク質分解機構の役割
    • 発生と分化
    • 細胞周期と細胞増殖
    • アポトーシス
  4. がんとタンパク質分解機構
    • がん抑制遺伝子p53の分解制御
    • 耐性がんにおけるタンパク質分解機構の破綻
    • 分解制御因子の変異とがん化
  5. タンパク質分解を標的としたがん分子標的薬の現状と今後の展望
    • タンパク質分解機構を標的とした阻害薬の開発状況
    • 多発性骨髄腫におけるプロテアソーム阻害薬の成果
    • 耐性がんにおけるプロテアソーム阻害薬の効果と今後の課題
    • がん治療におけるオートファジー阻害薬の展望

第2部. 開発品ターゲット探索からの贈り物 : タンパク質を分解・除去する新タイプの発見と応用

(2017年7月21日 14:45〜16:30)

 我々はエーザイと連携し、抗がん剤のターゲット探索をオミクス解析技術とケミカルプローブ技術を基に実施した。その結果、Lenalidomide/CRBNに続く新たな低分子化合物依存性タンパク質分解機構の発見に成功した。  講演では、これまでの経緯と今後の展望について概説する。

  1. 背景紹介
    • エーザイ抗がん剤候補品E7820およびE7070
    • オミクス解析、ケミカルプローブによる薬剤ターゲット探索
  2. E7820, E7070の薬効メカニズム解明
    • DCAFsを介したE3リガーゼによる選択的ユビキチン付加反応/ターゲット分解メカニズム
  3. 今後の展開
    • Lenalidomide /CRBN等に続く新たな低分子化合物依存性タンパク質分解機構
    • ターゲットの選択的“分解”によるシグナル伝達の調整/新創薬戦略
    • Black boxスクリーニングからの創薬/ターゲット同定/新ターゲットvalidation戦略

会場

株式会社 技術情報協会
141-0031 東京都 品川区 西五反田2-29-5
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