化粧品付け心地の定量評価と製品開発

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プログラム

第1部. 化粧品における付け心地・触り心地の知覚メカニズムと使用感の改良方法

(2017年7月24日 10:30〜12:30)

 このところの化粧品開発は、付け心地や塗布する時の使用感を快適にするために、中味技術の差別化方法を求めて試行錯誤を重ねています。使用感は官能評価の不確実性を反映するため、大量の消費者試験データを重ねても、重要な技術情報が埋もれてしまう失敗事例はどこのメーカーも経験しています。  使用感の知覚要素を一つずつ分類し、機器測定データとして整理してゆくと、消費者の使用感に関わる知覚要素はいくつかの簡単に測定できる物性で分類できることが分かります。  近未来には、これらの知覚と物性要素の間の複雑な関係を不確実性要素も含めて解析することに人工知能が活躍しますが、現代は、「人工知能が開発した化粧品」のキャッチコピーにより消費者の使用感も嗜好性も強く左右される時代です。  化粧も化粧品も、美肌を演出することにより得られる明るい今日と明日につながる夢と希望と楽しさが不可欠です。つまり、安心感を演出する情報が決め手です。

  1. 化粧品の嗜好性と使用感
    • 使用動作と使用感の知覚要素
    • 指先と視覚が支配するファーストタッチの嗜好性
    • 中味技術情報とブランド力
    • 技術情報コミュニケーションと情報発信
    • 近未来の化粧品開発におけるICTと人工知能の役割
  2. 使用感の改良方法の成功事例と失敗事例
    • 消費者テストと官能評価の不確実性と限界
    • 商品対抗試験におけるベンチマークと機器分析
    • 市場動向と使用感改良技術の着眼点
    • 技術情報開発の成否のポイント

第2部. 化粧品のぬり心地の定量評価とぬり心地マップの活用事例

(2017年7月24日 13:15〜14:45)

 主観評価に基づいた機器評価法が構築できれば、化粧品原料のぬり心地の特長や、多数の化粧品における開発品のぬり心地の位置づけを把握することができる。  本セミナーでは、化粧品のぬり心地を機器評価するための取組みについて紹介する。

  1. 東洋紡の感覚計測技術
    1. 快適性評価の取組み
    2. 快適性評価のための装置
  2. 化粧品のぬり心地評価
    1. 塗布中のぬり心地
      1. 「とろみ感」「伸びの良さ感」の評価
    2. 乾燥後のぬり心地
      1. 主観評価による「もっちり感」、「粘着感」、「べたつき感」の関係把握
      2. 「粘着感」の機器評価
      3. 「べたつき感」の機器評価
      4. 「もっちり感」の機器評価
      5. 「ぬり心地マップ」による化粧品のぬり心地の位置づけ把握
  3. 化粧品塗布による皮膚角層の変化
    1. ぬり心地評価
    2. 角質水分量評価
    3. セラミド規則構造の放射光観察
    4. 角層中の挙動のシミュレーション

第3部. 化粧品の塗布触感の機械計測:ファンデーションを中心に

(2017年7月24日 13:30〜14:45)

 化粧品を皮膚に塗布する際に感じるテクスチャ (塗布触感) に着目して、「被験者による主観評価」ではなく「機械計測に基づく客観評価」を指向した研究開発の最前線を紹介します。  皮膚および触感覚の力学特性を解説したのち、パウダーファンデーションおよびエマルジョンファンデーションを対象とした塗布触感評価の実例を交えて解説します。

  1. 五感と触感覚
    • 皮膚の構造と触覚受容器
    • 触覚の空間分解能と時間分解能
  2. 触感覚のトライボロジー
    • 皮膚の接触と摩擦
    • 触感覚による粉体の識別
  3. 化粧品のトライボロジー
    • パウダーファンデーションの塗布触感の機械計測
    • エマルジョンファンデーションの塗布触感の機械計測

会場

株式会社 技術情報協会
141-0031 東京都 品川区 西五反田2-29-5
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