触覚フィードバック技術とその応用事例

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本セミナーでは、触覚フィードバック技術について基礎から解説し、ディスプレイ、スマホ、車載コックピット、医療機器に向けた開発事例について詳解いたします。

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プログラム

第1部 触覚フィードバック可能なアクティブ骨導音センシング

(2017年7月27日 9:40〜11:00)

 触覚フィードバックは、手の動作に合わせた提示が求められますが、センシング用のデバイスと触覚フィードバック用のデバイスを、共に装着すると可搬性・携帯性や操作性が損なわれるため、小型化が求められています。  本講演では、触覚フィードバックに用いる振動アクチュエータを、センシングにも併用するアクティブ骨導音センシングについて述べ、これまでの研究成果である関節角度・手形状・指先接触力の推定手法について紹介します。

  1. インタフェースのための振動を用いたヒューマンセンシング
    1. 背景
    2. Bio – Acoustic Sensing
    3. Active Acoustic Sensing
  2. アクティブ骨導音センシング
    1. 振動知覚
    2. センシングと触覚フィードバック
  3. 計測対象
    1. 関節角度
    2. 手形状
    3. 指先接触力
  4. 今後の展望

第2部 ヒトの触覚認識メカニズムと商品開発事例

(2017年7月27日 11:10〜12:30)

 近年、衣料・化粧品だけでなく、医療・ロボティクス、バーチャルリアリティなどの分野で触覚の重要度が増しています。触覚は、さまざまな脳機能に関わる上、あらゆるヒューマンマシンインタフェースにも関わることから、理学的にも工学的にも重要度がさらに高まると考えられます。  本講座では、ヒト触覚の力学的・神経科学的理解といった触覚の基礎と触覚センサ/ディスプレイなどの応用技術を紹介した上で、触覚によって感じられる質感や商品の使用感感についてこれまで取り組んできた事例を紹介します。触覚による水や皮膚などの物質認知のメカニズムから、触感に着目した化粧品、自動車・情報機器用材料・スポンジ・樹脂材料の開発の事例までを具体的にお話します。

  1. ヒトの触覚認識メカニズム
    1. 触覚受容器における情報処理
    2. 脳における情報処理
    3. 触の錯覚
  2. 触覚センサ
    1. 触圧センサ・すべり覚センサ・近接覚センサ
    2. ゲルフォース・柔軟感センサ
  3. 触覚ディスプレイ
  4. 触覚研究最前線
    1. 手触りがひとそっくりの人工皮膚の開発
    2. 触覚による水認知のメカニズム
    3. 水の触感のディスプレイの可能性
    4. さらさら・べたべた・しっとりの物理的起源
    5. 自動車用材料・情報機器・スポンジ・樹脂材料への応用
    6. エマルション型化粧料・皮膚洗浄料の触感コントロール

第3部 空中超音波による空中触覚ディスプレイの開発

(2017年7月27日 13:10〜14:30)

 超音波を用いて何も身に着けていない皮膚に触覚を提示する空中ハプティクスの技術は、様々な分野で注目され始めている。本講座では、空中ハプティクスの原理から技術の現状、応用可能な分野と現時点での課題までを解説する。

  1. ハプティクスへの期待
  2. 人間の触覚の構造と特性
    1. 皮膚の構造と知覚される情報
    2. 身体的体験を構成する知覚の要素
    3. 皮膚刺激がつくり出す体験
  3. 空中ハプティクス
    1. 空中ハプティクスと従来の触覚インタフェースの違い
    2. 放射圧による触覚の提示
    3. 進行波による触覚刺激の生成と活用
    4. 音響流の発生と対策
  4. インタラクションシステム
    1. 視覚情報との同時提示
    2. 3次元触覚像の生成と制御
    3. 身体運動とハプティクス
  5. ハプティクスの将来展望 サイエンスとしてのハプティクスの展望と応用の可能性

第4部 押し込み型タッチディスプレイにおける触覚フィードバック技術

(2017年7月27日 14:40〜16:00)

 タッチパネルは、一般にタッチする面が固く平らであるため正しく操作できたという実感がない、意図とは異なる場所に触れて誤入力してしまう、といった問題があります。これらの問題を解決するために、ユーザに操作したという感覚を与える、押し込みができるタッチディスプレイを開発しています。  本講座では、押し込みが可能なタッチディスプレイの開発の取り組みをご紹介いたします。

  1. 研究動向
  2. タッチパネルの方式
  3. パネルの遊びから押せる場所が分かるタッチディスプレイ
    1. コンセプト
    2. 「遊び」の実現
    3. 視覚の効果
    4. システム構成
    5. 実験1 (固定型、押込型の比較)
    6. 実験2 (見えないボタンをパネルの遊びから識別できるか)
    7. 実験3 (最適な遊び幅について)
  4. マルチプッシュディスプレイ
    1. コンセプト
    2. パネルの制御
    3. システム構成
    4. 1点押し込み
    5. 2点押し込み
    6. 3点押し込み
  5. まとめ

第5部 3D触力覚テクノロジーと触感・体感ビジネスのパラダイムシフト

(2017年7月27日 16:10〜17:30)

 体感のデジタル化に向けたプラットフォーム展開に関連し、産総研が開発した世界初・最先端の3D触力覚テクノロジーを中心に、「触力覚」技術の実用化を支える各種アクチュエータを分析、今後アクチュエータに必要とされる性能と機能について解説する。  製品化および製品化を支える触力覚デバイス部品に関する課題・仕様を検討し、アクチュエータの性能・適性について考える。

  1. 体感のデジタル化
  2. 3D触力覚テクノロジーと三原触
  3. 3D触力覚テクノロジーと体感ビジネス
  4. 世界の動向、ニーズについて
  5. デバイスについて
  6. アクチュエータについて
  7. 3D Hapticsによるライフスタイル・イノベーション

会場

株式会社 技術情報協会
141-0031 東京都 品川区 西五反田2-29-5
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