高分子材料のガス・水蒸気透過性評価

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本セミナーでは、高分子材料による封止・透過について基礎から解説し、フレキシブル性、透明性を下げずにバリア性、耐久性を上げる手法について詳解いたします。

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開催予定

プログラム

第1部 高分子膜/フィルムの気体・蒸気の透過特性及び高バリア性発現メカニズム

(2017年7月21日 10:00〜13:40)

 高分子透過膜、分離膜やバリア膜 (材料) を通した気体や、蒸気 (水蒸気) 等の低分子物質の透過性の基本を原理に基づいて説明し、それぞれの高分子膜の透過・拡散・収着機構を概説する。  ガラス状高分子膜、結晶性高分子膜等の透過・拡散・収着特性挙動を各論的に紹介し、高分子透過膜、分離膜やバリア膜 (材料) の問題点や現状について紹介しつつ今後の展望についても紹介する。

  1. 気体透過性と透湿性 気体の収着・拡散・透過性
  2. 収着 (吸収+吸着)
    1. 吸収
    2. 溶解度
    3. 溶解度パラメータ
    4. 高分子 – 気体・水蒸気の親和性
    5. 相互作用パラメータ
  3. 収着機構
    1. ヘンリー収着
    2. ラングミュアー収着
    3. 二元収着
    4. BET収着
    5. Flory – Huggins型の溶解
  4. 拡散
    1. 気体・水蒸気のサイズ
    2. 自由体積
    3. 自由体積分率
    4. 占有体積
  5. 透過
    1. 透過測定法
    2. ガラス状高分子膜
    3. 部分不動化モデル
    4. 結晶性高分子膜
    5. スマートメンブレン
  6. バリア性
    1. 凝集エネルギー密度
    2. 水素結合形成
    3. イオン結合形成
    4. 結晶部分の活用
    5. 高分子鎖の配向
    6. sub Tg annealing
    7. 複合化

第2部 MA法によるガス・水蒸気透過率の測定

(2017年7月21日 13:50〜15:20)

 ガスバリア性が重要な食品・医薬品包装分野、水素を取り扱う燃料電池などの自動車関連分野、高水蒸気バリア性が求められる有機デバイスや太陽電池分野など、ガス・水蒸気透過率測定のニーズが高まっている。  本講座では、各種水蒸気透過率測定法ならびに当社と産業技術総合研究所で開発した新たな測定法 (MA) 法について紹介する。また、ガス・水蒸気透過率測定装置校正用の標準試料についても述べる。

  1. ガス・水蒸気透過率
    1. ガス・水蒸気透過率とは
    2. ガス・水蒸気透過率測定のニーズ
    3. 各分野での要求特性
  2. 水蒸気バリア性の測定法
    1. 各種水蒸気透過率測定法
    2. 等圧法、差圧法
    3. 従来法の課題
  3. 開発した新たな測定法 (MA法)
    1. 測定原理
    2. MA法での測定データ
    3. 従来法との比較
  4. その他
    1. 測定装置校正用の標準試料
    2. 標準試料の測定データ

第3部 差圧法による高バリア膜の水蒸気透過率測定と注意点

(2017年7月21日 15:30〜17:00)

 本装置「DELTAPERM」は2015年から最新のISO規格として承認された方式で、その技術的、経済的優位性が確認された。日本国内での高バリア測定装置として実績台数が最多である。  本講演では、一般的な水蒸気透過率測定装置の問題点を挙げ、それを解決した設計思想、ISO規格として承認された内容、測定時の注意点を詳説する。

  1. はじめに
  2. 高バリア測定装置「DELTAPERM」
  3. 本装置の設計思想
  4. 一般的な水蒸気透過率測定装置の問題点
  5. 高バリア膜用水蒸気透過率測定として新規にISO規格として承認された内容
  6. 水蒸気透過率測定時の注意点
  7. おわりに

会場

株式会社 技術情報協会
141-0031 東京都 品川区 西五反田2-29-5
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