質感の認知メカニズムおよび定量化・評価と質感表現技術

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本セミナーでは、消費者の感性に響く製品デザインを実現するため、色彩・質感の認知メカニズム・定量化手法から、製品開発への応用手法までを詳解いたします。

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開催予定

プログラム

第1部 質感の認知メカニズムと質感制御・管理の最新研究動向

(2017年8月7日 10:30〜12:00)

 「質感」は色と同様に感性情報ですが、バリエーションが多く、定量化が困難であるため、色彩学においても無視されてきましたが、高級感やシズル感等の感性的価値が商品の差別化には重要なファクタであり、質感を制御・管理するための質感工学の確立が求められています。  今回、これまでは科学的アプローチが困難であった質感研究が、最近の画像処理・脳科学・光計測技術の発展に伴い、加速している現況と、最新の研究動向について具体例を示しながら紹介・説明します。

  1. 質感の測定と認知メカニズム
    1. 鮮度
      1. 輝度と色
      2. 鮮度の変換
      3. 応用例
    2. 肌年齢
      1. 肌年齢予測式
      2. 肌年齢の変換
    3. 退色・劣化
      1. 退色実験
      2. 退色劣化シミュレーション
    4. 光沢
      1. 光沢検出フィルタ
      2. 質感の制御
  2. 食品における質感クロスモーダル効果
    1. HMDによる研究事例
    2. プロジェクションマッピングによる研究事例

第2部 建築材料のテクスチャーの評価および実空間の質感演出への展開

(2017年8月7日 13:00〜14:30)

 建築仕上げには様々な手法があり、材料ごとにテクスチャーや質感を表現する呼称がある。  多くの材料と仕上げが組み合わされる建築空間において、内装・外装仕上げの質感がどのように評価され、光環境の影響によってどのような変化が生じるか、評価実験から得られた傾向を紹介する。実空間の質感演出への可能性を考える機会としていただければ幸いである。

  1. 建築仕上げ材のテクスチャー
    1. 内外装の仕上げのいろいろ
    2. 光沢の表示・粗さの表示・テクスチャーの表示
  2. 材料の質感評価
    1. 視覚による質感評価・触覚による質感評価
    2. 質感の対比効果とマテリアルコーディネート
  3. 実空間における質感評価
    1. 内装材の質感評価
    2. 質感におよぼす光環境の影響

第3部 “人が見たままの色・質感”の測定・再現を実現する評価技術

~二次元色彩計による質感の定量化~

(2017年8月7日 14:45〜16:15)

 人の目ではメタリックやパールのあるワーク等の乱反射を生じる対象に対して、質感の情報は明確に分離されて色彩が認識されるのに対し、従来の分光色度計では画像の色情報が混然と混合されて取得してしまうため、実際に人の目で見た情報と乖離した数値が測定されていることが問題となっている。現状は、人の目による官能的な判断に頼らざるを得ない状況が生まれているが、目視による官能検査では品質のバラつきが発生し、色彩品質が安定しないという課題が残されている。こうした問題点は、各種業界で多岐にわたって存在し、検査工程にかける費用対効果は低い。  2次元色彩計は、従来の分光方式での色を正確に捉える方式と比べて、対象物の色と質感を合わせて、評価する新しい評価法であり、本装置を用いることにより、従来の色測定方式に対して、一線を画した色管理の厳しい用途での応用についてその可能性について図などを用いて解説する。

  1. 2次元色彩計の技術的特徴 (視覚全色域方式の解説)
    1. はじめに
    2. 本装置の概要、特徴、原理、システム
    3. 現行カラーカメラの色取得における課題:色域について
    4. 視覚色域カメラの基本特性
  2. 2次元色彩計の応用
    • 応用1. 自動車のメタリック塗装評価装置 (PPLB – 500)
    • 応用2. 化粧品応用で色分布等高線 (Lab)
    • 応用3. 絵柄測定方式

会場

品川区立総合区民会館 きゅりあん
140-0011 東京都 品川区 東大井5丁目18-1
品川区立総合区民会館 きゅりあんの地図

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