ものづくり企業において、技術は、現在の事業を支えるだけでなく、未来へ向けたイノベーションを生み出す資源であり、自社技術を戦略的に活用・蓄積できるか否かは、企業の成長を大きく左右します。しかし、多くのR&D現場では「技術が属人化してしまっている」「社内にどんな技術があるのかよくわからない」「部門間で技術の共有化ができていない」「技術が開発しっぱなしになっている」など、技術マネジメントが機能していない現状に悩みを抱えています。『自社技術の棚卸』は、単に技術のリストをつくる、データベースをつくることではありません。自社技術を構造的に可視化するプロセスをとおして、現場の技術者、研究者のイノベーションマインドを高め、組織・分野の壁を越えた技術の共有と融合を促進する戦略的な活動です。
本セミナーでは、戦略的技術マネジメントのための自社技術の棚卸の効果的な進め方について、株式会社ケミストリーキューブが開発した実践手法をもとに、事例を交えながら解説します。
- 変化するR&Dへの期待と戦略的技術マネジメント
- ものづくり企業を取り巻く環境変化
- イノベーションとは何か
- 変化するR&Dへの期待
- R&D現場の悩み
- 戦略的術マネジメントの着眼
- 自社技術の棚卸のフレームワーク
- 技術マネジメントの難しさ
- 技術を捉える5つの次元 (技術の5階層モデル)
- 技術創造のUカーブ
- 技術の棚卸に対する誤解
- 技術の構造化の実践手法:iMap (アイマップ)
- iMap (アイマップ) の実践ステップ
- ステップ①:価値コンセプトの設定
- 価値は機能ではない
- 顧客価値の考え方
- 顧客価値 5つの視点
- 価値コンセプトを記述するポイント
- 実践ツール:顧客価値マトリクス
- 実践ツール:バリューカタログ
- ステップ②:技術の洗い出しと噛み砕き
- 技術と技能
- 技術の構造
- 技術を構成する3つの機能
- 技術の洗い出しと噛み砕きの進め方
- 目的機能を設定するポイント
- 実践ツール:IPOLフレーム
- 技術機能を展開する視点
- ステップ③:技術の評価
- 技術評価の目的と考え方
- 技術の戦略上の位置づけとは
- コア技術、基盤技術、差異化技術
- 技術評価の3つの軸
- 技術評価の流れ
- コア技術を設定するためのフレーム
- 基盤技術、差異化技術を設定するためのフレーム
- iMap (アイマップ) の活用
- 技術者、研究者の成長への意味
- イノベーション戦略/技術戦略への展開
- 事例紹介