リチウムイオン二次電池の劣化診断や長寿命化のためには、新しい蓄電池材料の構造や特性について、的確かつ迅速に評価できる分析技術が必要です。
従来の機器分析による手法を改良・発展させ、電極の分析結果と電池特性とを分かりやすく相関付けたり、寿命や信頼性向上に直結したりするような、一歩踏み込んだ評価技術について分かりやすく紹介致します。
- はじめに
- 電池材料の特徴と開発課題およびそれを的確に評価し得る分析技術について
- 正極材
- 負極材
- バインダ
- セパレータ
- 電解液
- 電極シートとしての特性評価
- 正極電極
- 負極電極
- リチウムイオン電池における劣化解析アプローチ
- 電池セルの劣化
- 正極における劣化解析
- 負極における劣化解析
- 電解液、分解ガスによる劣化解析
- これまでの分析技術の課題
- 電極構造の特徴を数値化・指標化し、電池特性と結び付けるために
- 電極の空隙解析
- 導電ネットワーク解析
- 導電助剤分散度
- バインダ分布の定量
- 電極3D構造解析
- その場 (in situ) 分析による電極変化のリアルタイム評価
- 電気化学反応可視化コンフォーカルシステム
- イメージングRaman
- 放射光X線 (温調機能付きin situ XRD分析)
- 充放電に伴い電池内部で発生する材料組成の変化から、寿命や信頼性向上のヒントを得るために
- 活物質表面の薄膜等の組成分析
- 電池内封ガス分析
- その場分析および局所観察による劣化原因の解析