「特許の棚卸し」と権利化戦略

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プログラム

第1部. 知財戦略からみた特許の評価・維持放棄の考え方

(2017年6月27日 10:00〜11:30)

 企業において特許出願・維持にはコストがかかることから、出願特許を定期的に評価し、特許の権利維持・放棄を検討する特許の棚卸が重要となる。特許の棚卸は、個別特許の評価が中心であったが、事業戦略上の特許の位置づけが明確であれば、より的確に特許の棚卸を行うことができる。そのためには、他社の知財情報分析が必要であると共に、多面的な保有特許の評価が必要となる。  本セミナーでは、特許の棚卸をする上での特許の評価や知財戦略との統合について、戦略的な観点から特許管理のあり方を取り扱う。

  1. 知財戦略とは
    1. 知財戦略の目的
    2. 研究・事業開発におけるポイント
    3. 事業におけるポイント
  2. 知財管理
    1. 知財の維持管理
    2. 知財管理のための環境整備
  3. 特許の棚卸
    1. 棚卸の目的
    2. 棚卸のプロセス
  4. 知財戦略との融合
    1. 特許評価 (内部環境)
    2. 特許評価 (外部環境)
    3. パテントポートフォリオ
    4. 知財コスト管理
  5. 組織体制
    1. 知財キーマンの役割
    2. 社内連携体制

第2部. ダイセルにおける 特許出願/ノウハウ秘匿の選択基準

(2017年6月27日 12:15〜13:45)

 企業にとって社内で日々創出される発明の管理を行なう上で、発明届出というステップが重要なステップであり、その後その発明を特許出願するのか、あるいはノウハウ秘匿するのかは企業の競争力を保つ上でさらに重要な判断となる。  本講演においては、特に特許出願/ノウハウ秘匿の選択において、その選択を行なう上でどのような視点があり、それらの視点を踏まえて最終的にどのように判断していくのかについて説明を行なうとともに、ケースを用いて受講者と議論をすることにより、それらについて理解を深めていただきたいと考えている。  最後に、特許出願/ノウハウ秘匿を選択する上で三位一体の知財活動が重要な役割を果たすことを指摘したい。

  1. 当社の会社概要について
  2. 特許出願/ノウハウ秘匿の定義について
  3. 社内における発明届出の意味について
  4. 特許出願/ノウハウ秘匿の選択の目安
  5. 特許出願/ノウハウ秘匿の選択に係わる視点
  6. 特許出願/ノウハウ秘匿に係わるケーススタディ
  7. 三位一体の知財活動について
  8. まとめ

第3部. 大王製紙における特許棚卸しと権利維持、放棄の決め方

(2017年6月27日 14:00〜15:30)

 保有特許の棚卸し・特許の評価は、特許出願・権利化戦略と一体のものです。従来の特許出願・権利化では、「出願した特許の50%を審査請求し、その50%が特許登録される」というのが常識であり、従来の保有特許の棚卸しでは「自社の事業部門、研究開発部門、知的財産部門における重要性の評価により特許の価値を評価し、権利維持、放棄基準を決めるやり方が一般的でした。  近年は、発明をできるだけ特許出願せずノウハウとして秘匿するという考え方や、出願した特許全てを審査請求し全てを権利化するのがベストという考え方(総合特許登録率100%)など、特許出願・権利化戦略も多様化しており、保有特許の棚卸しにおける権利維持、放棄基準についても多様化しています。自社の事業環境に合ったやり方を採用すべきでしょう。

  1. 特許出願・権利化戦略
    1. 発明の特許出願率 (特許出願するか、ノウハウとして秘匿するか)
    2. 特許の自社実施率 (社実施品の保護を重視するか、他社牽制を重視するか)
    3. グローバル出願率 (国内出願を重視するか、海外出願を重視するか)
    4. 早期権利化率 (早期権利化を重視するか、期限ぎりぎりの権利化を重視するか)
    5. 総合特許登録率 (100%か、25%か)
  2. 保有特許の棚卸し・特許の評価権利維持、放棄基準
    1. 自社における価値評価
    2. 他社牽制効果の評価
    3. ライセンス可能性の評価
    4. 評価のタイミング
    5. 権利維持、放棄の基準
      1. 目標保有件数の設定
      2. 保有特許の群管理

第4部. DICにおける保有特許の棚卸し・評価と知財戦略

(2017年6月27日 15:45〜17:15)

 知財戦略は、目指すべき事業を見据えて、その実現のためにあるべき知財の姿(知財ビジョン)を描くことから始まる。そして特許ポートフォリオ戦略は、知財戦略の中核をなす。知財戦略を展開していく過程で、特許ポートフォリオが形成され充実していくが、それを関係者に対して可視化して初めて、その価値を判断し事業に活用していくことが可能となる。  特許の棚卸しは、特許を個々に見るだけでは足らず、まず特許ポートフォリオ全体を可視化し、事業への影響力をもとに関係者でその価値を判断し、価値が低いと評価した特許をポートフォリオから除外していく作業である。

  1. DICの知財戦略
  2. 知財ビジョン
  3. 特許ポートフォリオ戦略
  4. 特許棚卸し
  5. 特許ポートフォリオ検討会議

会場

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