第1部 熱分解 GC-MSによるポリマーの構造、組成分析
(2017年6月30日 10:30〜12:00)
- 高分子材料分析における熱分解分析法の位置づけ
- 熱分解GC/MSの基礎
- 測定システムの基本特性
- 測定条件の最適化と測定システムの保守・点検
- 熱分解GC/MSの実用材料分析への応用
- 高分子の識別・同定
- 共重合体の組成分析
- 高分子の微細構造解析
- 共重合体の連鎖構造・連鎖分布解析
- 立体規則性の解析
- 末端基および平均分子量解析
- 化学反応を加味した熱分解法による高分子分析
- ポリエステルの精密組成分析
- ポリカーボネートの末端基及び共重合組成分析
- 分岐・架橋・異常構造解析
- 紫外線硬化樹脂の組成・硬化度及びネットワーク構造解析
- 樹脂中の高分子量光安定剤の定量測
第2部 NMR法による機能性モノマーの構造解析
(2017年6月30日 12:45〜14:15)
高機能、高性能の高分子材料を開発するためには、モノマー単位構造を正確に捉え、その構造と発現機能との関連を解明していくことが必須である。
本講座では、機能性モノマー単位である無水マレイン酸 (MA) がグラフトしたポリオレフィン (MA-g-PO) を取り上げ、その機能を担うグラフトモノマー構造 についてNMR法を用いた解析例を紹介する 。
- 機能性高分子材料:MA-g-PO
- MA-g-POとは
- グラフトMAモノマー構造解析の従来法と新規解析法
- 高感度二次元相関NMR法による末端グラフトモノマー構造の直接解析
- 高濃度溶液作成およびNMR実験条件
- 各種二次元相関NMR法による構造解析
- グラフトモノマー構造の定量的解析
- NMRパルステクニックを駆使した重合型グラフトモノマーの構造解析
- NMR実験条件
- 1H NMRスペクトル
- 13C DEPTスペクトル
- 1H-1H DQF-COSYスペクトル
- 1H T2-edited spectroscopy
- 各種グラフト構造
- 化学反応とNMR法を組合わせた超微量グラフトモノマー構造の高感度分析
- グラフトモノマーの超臨界メタノールによるメチル化反応
- メチル化グラフトモノマーの1H-NMR分析
- グラフトモノマー構造の定量限界
第3部 IR、ラマン法による高分子材料の構造解析
(2017年6月30日 14:30〜16:00)
高分子材料の開発に必須な組成決定法として、基本的なIR、ラマン法を紹介する。また、顕微法による劣化解析、赤外MAIRS法および光学理論に基づいた構造解析について具体例を紹介する。
- 高分子材料の組成分析
- 赤外分光法
- 液体セルの利用
- 吸光度高さを用いた検量線
- ピーク半値幅の影響
- 吸光度面積による検量線
- 窓材の選択
- 希釈溶媒の選択
- 吸光係数決定
- 厚膜によるIR測定
- フッ素ポリマーのIR、ラマンスペクトル
- IR法によるPFA共重合組成決定法
- 顕微ラマン法によるPFA共重合組成決定法
- フッ素系イオン交換膜への顕微ラマン法応用
- 検量線-EW vs ラマン強度比
- 構造からのモデル化と検量線
- IRイメージングとマイクロラマン分析
- MEA-Membrane/Electrode Assembly膜-電極接合体
- 顕微ラマン分析
- IRイメージング
- Ptバンドと劣化分布の比較
- 赤外MAIRS法によるフッ素系ポリマー薄膜の配向解析
- 光学理論に基づいた薄膜配向解析
- 薄膜の透過スペクトルと反射スペクトル
- TO-LO分裂