(2017年6月29日 10:30〜12:30)
高分子に無機物を添加すると双方のエネルギー準位が異なるため、相分離が生じ、分子レベルで混和することはない。演者らは、高分子を予めシランカップリング処理することで、無機物との混和性が飛躍的に改善できることを見出した。得られた材料は、高分子でもなく無機物でもないユニークな特性をもつハイブリッド材料となる。 今回は、紫外線遮蔽能をもち、屈折率の高いチタニアを用いて樹脂とのハイブリッド化を行った。チタニアのナノ分散化とハイブリッドの光学的性質 (紫外線カット、高屈折率化) について紹介する。
(2017年6月29日 13:15〜14:45)
有機チタン化合物の中においてチタンアルコキシド等は高い反応性を有する化合物として知られている。 本化合物は水を用いて部分縮合反応することによってオリゴマー体を形成し、熱処理によって均一な酸化チタン膜を形成することが可能である。この度弊社ではこのチタンオリゴマー体を用いた高温処理で得られる酸化チタン膜形成材料、低温処理で得られる酸化チタン膜形成材料の2種を開発した。 これら化合物の高屈折率膜としての応用を中心に有機チタン化合物の反応性にも言及した講演を行う。
(2017年6月29日 15:00〜16:30)
材料の屈折率測定は古くから数多く行われてきたが、必要な精度で必要なデータを効率良く得るのは案外と難しい。利用できる試料のサイズと形状、要求される屈折率の精度、屈折率を知る必要のある波長域や光学的異方性の有無など、様々な要素を考慮して適切な測定法を選択する必要がある。 本セミナーでは、屈折率測定の原理と、固体試料に適用可能な代表的な屈折率測定法について講義する。