溶解パラメーター (SP値) の基礎とポリマーの溶解性

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本セミナーでは、SP値の基礎から解説し高分子材料の開発、評価への活用法を詳解いたします。

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プログラム

高分子材料は今日単独で用いられることは稀である。このため高分子材料の用途開発に当たっては相溶性や溶解性の問題は極めて重要である。ただ、これは溶液論の分野の一部であるので、式が複雑であるうえ、研究者によっては非常に複雑な表現になっていて、専門にかかわったことのない者にとっては解りにくい。  SP値は有機低分子化合物で導かれた溶液論の一部であるが、バックグラウンドを理解した上で、応用に当たっては具体的にどうしたらよいか、また、その使用限界はどこにあるのか詳しく述べてみたい。SP値はもともとHildebrand (米国) によって導かれたものであるが、その後Hansen (ドイツ) が独自の解釈でSP値の応用展開をしている。また、高分子材料の溶解性を論ずるのに、これらとは別の考え方を持つFlory (米国) がχ (カイ) パラメータ というファクターを導入している。三者の提案はそれぞれに特徴があるが、実用に当たってはメリット・デメリットがある。  これらの事について、著者の経験を交えた解説と見解を述べたい。

  1. 熱力学的に考えた非電解質溶液
    1. 熱力学的基礎
    2. 理想溶液
    3. 正則溶液
    4. 高分子溶液
  2. 溶解パラメーター
    1. 溶解パラメーターの名称
    2. 溶解パラメーターの導出
    3. 溶解パラメーターの温度依存性
    4. 実験的な求め方
    5. 計算による求め方
    6. ポリマーの溶解パラメーター
    7. 混合溶媒あるいは共重合体の溶解パラメーター
    8. Hannsenの溶解パラメーター
    9. 溶解パラメーターの適用限界
  3. ポリマーと溶媒の系
    1. 長い分子の特徴
    2. Floryの溶液論
    3. 結晶性と非結晶性
    4. 非結晶性固体 (ポリマー) と液体 (溶媒) の相平衡
    5. 結晶性固体 (ポリマー) と液体の (溶媒) の相平衡
  4. ポリマーの溶媒への溶解の実例
    1. ポリスチレンとトルエン等の系
    2. ポリイソブチレンとジイソブチレンの系
    3. ポリカーボネートと酢酸エチルの系
    4. ポリエチレンとテトラリンの系
  5. ポリマー同士の系
    1. ポリマー同士の相溶性とは?
    2. Floryの溶液論に立脚した考え方
    3. 相溶性の予測
    4. 下限臨界共溶温度と上限臨界共溶温度重合体の相溶性
    5. 共重合体の相溶性
    6. 相溶性ポリマーの例
  6. ポリマーの溶解パラメーターの実験的な求め方
    1. 溶解度による方法
    2. モル引力定数法
    3. 膨潤度法
    4. 溶媒雰囲気下での力学試験法
    5. 濁度法
    6. 粘度法

会場

品川区立総合区民会館 きゅりあん
140-0011 東京都 品川区 東大井5丁目18-1
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