本セミナーでは、モータの基礎から解説し、高出力化、高トルク化のポイント、車載モータの性能要求・評価について詳解いたします。
日時
- 2017年7月3日 10時30分〜 2017年7月3日 16時30分
プログラム
永久磁石式モータの代表格であるブラシレスDCモータ (BLDCM) は高効率で制御性がよく、長寿命であるため、広く使用されている。またスイッチドレラクタンスモータ (SRM) は永久磁石レスで、構造がシンプル堅牢、安価であるため、最近、家電用~電気自動車 (EV) 等に実用が進んできた。 そこで、トルク発生メカニズムの異なるBLDCMとSRM両者を取り上げ、実用的な設計法を比較しながら解説することにした。BLDCあるいはSRの片方にしか関係しない技術者にとっても、両モータの相違を把握しながら、理解ができれば、有益なここと考える。 最近の大学の技術系講座でも、回転電機の電気磁気学に基づく講座が激減しており、PC演算解析、シミュレーションに偏重した傾向がみられ、理工学部学生はモータの理論原理を十分に理解しないまま、解析ソフトに頼る傾向が見られる。またメーカー入社後モータの設計に従事しても、いきなり磁場解析ソフトで実務に入るものの中には、数年を経過しても、モータの「トルクvs速度曲線」の発生メカニズムを理解できない者も多い。これでは新製品開発時やトラブル対策時に先を見通せず、応用力を欠いた技術者と言わざるを得ない。そして必要以上のパラメーターを投入した腕力と時間を多用したシミュレーションに頼るようになる。 本稿では、この点に鑑みて、両モータの基礎理論、特徴、設計法計算法を、分かりやすく、丁寧に、課題演習を交えて解説する。 モータの設計計算は、まず実用的な数式の誘導法を教授する。次に磁束を簡易法でありながら精度を高く求めるもので、電卓で行う内容としてある。エクセル計算にも適している。この方法をマスターすれば、両モータの「速度-トルク曲線」なども簡単に作図できるようになる。これら手法を習得してから、実務でPC磁場解析ソフトを使えば、応用力を有した技術者となり得ると確信する。 またこの両モータに関して、駆動方法やHEV,EV車への応用例や筆者が発明したアキシャル立体ギャップ式BLDCモータを圧粉鉄心でインホイール化したEV車の走行も紹介する。 本講は市販の技術書にある定性的な解説のみならず、定量的な数値計算をめざすものであり、受講することにより次のことが得られる。
- 磁気回路計算に熟達し、電卓で磁束が精度よく求められるようになる。
- BLDCM,SRMの「速度-トルク曲線」を簡易計算で作図できる。
- BLDCM,SRMの各種構造や駆動方法の知識が得られる。
- 車載への応用も解説する。
- BLDCM,SRMの具体的設計を課題演習で指導する。
以上よりモータ設計開発職のみに限らず、モータのドライバー、IC設計者、品質管理、営業技術職でも、本稿の内容の知識は必要かつ有益であると確信する。講師は40数年間、モータメーカーでの開発設計と、並行して大学での電気機器学の教鞭の経験を有して、多数の発明特許取得の経験も有する。これらの実務と教師の経験を活かして、分かりやすくて、すぐに実務に役立つ内容になるように、講義をするものである。
- 回転機設計の必要理論と要素知識
- 磁気回路の基礎
- 磁気回路と諸要素
- 永久磁石の動作点
- 永久磁石 (種類、使用法、着磁法)
- 簡易設計法と起磁力方程式
- 永久磁石モータとSRMの磁路とトルク
- ブラシレスモータの必要知識
- 整流子の電子化 (HIC)
- BLDCMの回転原理 (ユニポーラ/バイポーラ)
- BLDCMシステムの構成
- スロットコンビネーション (S/P) と特性
- ラジアルギャップ型BLDCM
- アキシャルギャップ型BLDCM
- 多極BLDCMのHIC位置とコイルの関係
- DCMとBLDCMの特性比較
- SRモータの必要知識
- SRMの回転原理 (ユニポーラ/バイポーラ)
- SRMシステムの構成
- スロットコンビネーション (S/P) 、誘導子構造と特性
- ラジアルギャップ型SRM
- アキシャルギャップ型SRM
- BLDCMとSRMの比較
- 車載機用モータ
- ラジアルBLDCMとSRM比較
- アキシャルBLDCMとSRM比較
- 電卓でできるBLDCモータの設計法
- トルクの一般式誘導と速度-トルクカーブの計算作図法
- ラジアルBLDCモータ (10極12スロット、アウターロータ)
- ラジアルBLDCモータ (14極12スロット、インナーロータ)
- 世界初、アキシャル立体ギャップBLDCモータ (4極6スロット) 2倍トルク化設計
- アキシャルギャップBLDCモータ (14極12スロット)
- 鉄損と効率の計算法
- 電卓でできるSRモータの設計法
- トルクの一般式誘導と速度-トルクカーブの計算作図法
- ラジアルSRモータ (4極6スロット、インナーロータ)
- アキシャルギャップSRモータ (4極6スロット)
- 設計演習
- ラジアルBLDCモータ (16極18スロット、アウターロータ)
- ラジアルSRモータ (4極6スロット、インナーロータ)
会場
受講料
- 1名様: 46,000円(税別) / 50,600円(税込)
- 複数名: 57,000円(税別) / 62,700円(税込)