ステージゲートプロセスは1980年半ばにカナダで開発され、現在では欧米では広く利用されている研究開発・製品開発テーマ・マネジメントのグローバルスタンダードとなっています。北米では製造業の7割が同手法を使っていると言われています。革新的企業として有名な3M等も活用しています。日本ではステージゲートプロセスの利用は数百社に止まっていますが、富士フイルムなど有力企業で活用されています。企業規模を問わず、適性なマネジメントをすることで極めて有効に機能する方法論です。本来のステージゲートプロセスは、単にテーマのマネジメントを効率的に行なうだけでなく、革新的な製品や技術を継続的に生み出すことを目的としています。この点は既に導入している企業においても十分に理解されていない点です。
本セミナーではステージゲートプロセスの本来的な意味を紹介し、その後それらを踏まえた実際の各ゲートでの評価項目、ゲートでの議論の方法、その他運用法および体制についての議論を行います。
- ステージゲートプロセスとは
- ステージゲートプロセスとは
- ステージゲートプロセスの背景と歴史
- なぜ今ステージゲートプロセスなのか?
- 21世紀の日本の産業界の現実
- 日本企業が行く道
- 革新的製品・事業・技術創出には
- ステージゲートプロセス導入の狙い
- ステージゲートプロセスの誤解
- 経営者の意思決定の『代替』ではない (意思決定の強力な『支援』の仕組み)
- 進捗管理の手法ではない
- デザインレビューの一部ではない
- 「不確実性の高い初期段階には役に立たない」ものではない
- 「長期的に魅力あるテーマを殺す」ものではない
- 不確実性への対応としてのステージゲートプロセスの11の工夫
- 不確実性を低減する
- 工夫1:積極的市場との対話
- 工夫2:フロントローディング
- 工夫3:英知を集める
- 不確実性を所与とする
- 工夫4:多産多死
- 工夫5:多段階プロセス
- 工夫6:評価の段階的精緻化
- 工夫7:初期には迷ったら前に進める
- 不確実性に起因する判断の誤りを所与とする
- 工夫8:中止になっても継続の自由を与える
- 工夫9:中止テーマに別予算を与える
- 中止にしても成果を活用
- 工夫10:中止になっても金庫に保存
- 工夫11:成果を外部に提供 (オープンイノベーション)
- ステージゲートプロセスの種類
- ゲートの運営:ゲートの役割と評価項目
- 骨太のフレームワークを踏まえ具体的な活動にまで翻訳
- ゲートの役割
- ゲートにおける評価項目の全体像
- 評価項目I:「プロジェクトの進捗度」
- 評価項目II:「プロジェクトの魅力度」に関する評価項目例 (★:この部分は評価項目別に詳細に議論)
- 各ゲート別評価項目 (例)
- 評価項目III:「今後の目標・施策・計画」
- 「戦略」の構成要素
- クーパー案と本案の関係
- ゲートの運営:その他の運営
- ゲートキーパーの役割
- 誰が評価するか?
- 評価のタイミングは?
- 誰が成果物を作るか?
- プロセスマネジャーとは?
- 議論・意思決定のステップ (準備およびゲート会議の進め方)
- ステージゲートプロセスの導入事例
- 富士フイルム
- 東レの例
- ステージの活動
- 成果物の作り方
- 情報源・情報収集法
- 研究開発担当者の抵抗への対処法
- 最後に
- 事業化・商業化の成功確率の向上の実現
- 研究開発マネジメントのプラットフォームとしてのステージゲートプロセス