第1部 PEEKの材料特性と3Dプリンタへの応用展開
(2017年6月8日 9:50〜11:00)
3Dプリンティング技術は、熱可塑性樹脂の最も新しい成形加工方法のひとつで、従来の射出成形では困難であった複雑な形状を形作ることができる画期的な技術として期待されている。しかし、その基礎は、熱可塑性樹脂を「熱で融かして、冷やして、固める」というもので、従来の成形法と同じところにある。
本講ではこの基礎に立ち返ってPEEKを中心としたエンプラについて解説を行い、3Dプリンティング技術のより深い理解の一助としたい。
- PEEK樹脂とは?
- PEEK樹脂の分子構造
- PEEK樹脂の合成
- スーパーエンプラの中のPEEK樹脂の位置づけ
- PEEK樹脂と結晶化現象
- ポリアミド系パウダーの特徴
- 3Dプリンタへのアプリケーションの実際
第2部 ポリ乳酸を用いた 3Dプリンター用高性能フィラメントの開発
(2017年6月8日 11:15〜12:35)
- 3Dプリンター概観
- 3Dプリンターの種類と用語
- Additive Manufacturingの市場動向
- 3Dプリンター用造形材料としてのポリ乳酸
- ポリ乳酸の用途展開と訴求点
- ABSとポリ乳酸の相反する特性
- 市販ポリ乳酸フィラメントの例
- Material Extrusion用ポリ乳酸フィラメント
- より良いプリント結果を求めた高性能化への動き
- 樹脂の純度と粘度
- フィラメントの真円性と結晶度
- さらなる高性能を目指した開発の方向性
第3部 アルケマ社における積層造形法向け 機能性材料の開発とその特性
(2017年6月8日 13:15〜14:35)
- ポリアミド11 と ポリアミド12 について
- LS 材料としてのポリアミド11 と ポリアミド12
- 積層造形法の種類
- LS (Laser Sintering) 法の原理
- LS市場の規模
- LS法の特長
- LS市場を左右する鍵
- RP (Rapid Prototyping) と RM (Rapid Manufacturing) に求められる特性
- アルケマ社のLS向け高機能材料
- 各グレードの特長
- 各グレードの物性、リサイクル性、耐衝撃性
- スーパーエンプラの LS 材料としての展開の可能性
- PEKK (KepstanR) とは?
- KepstanR の既存用途
- KepstanR の特性
第4部 3Dプリンティングによる 部品製造と造形用樹脂の動向
(2017年6月8日 14:50〜16:10)
- 物造りと市場の変革
- 大量消費から多様消費へ
- 多様消費に答える3Dプリンティング技術
- AM (Additive Manufacturing:付加加工) とは何か
- DDM (Direct Digital Manufacturing) による革新
- 製品数量規模に対するDDM経済性
- 製品形状複雑度に対するDDM経済性
- DDMがもたらす3つの変革
- 製品ライフサイクルに於けるDDM活用領域
- 実用事例と市場
- 3Dプリンティングの活用事例
- Infinite Build Demonstrator
- Robotics Composite Demonstrator
- 材料の動き
- 製造業に於ける法改正の影響
- 日本の物造りイノベーション
- 現在取り組むべきこと
- 設計・製造・データマネジメントに於ける差異化領域
- 製造ライン展開
- 総括