CFRPにおける界面設計と炭素繊維の樹脂含浸性向上技術

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会場 開催

本セミナーでは、CFRPの含浸挙動、成形加工について詳解いたします。

日時

開催予定

プログラム

第1部 炭素繊維強化複合材料の母材樹脂への要求特性と樹脂側から見た界面設計

(2017年5月26日 10:00〜11:30)

 CFRPは航空・宇宙機器、釣竿・ゴルフクラブシャフト・テニスラケット等のスポーツ用品から、最近では自動車、建材、電子機器、風車等の種々の産業用途に適用されている。  本講演では、まず使用される構成要素や成形法を交えながらCFRPの概要について述べる。次いで、CFRPのマトリックス (母材) となるプラスチック (樹脂) への要求特性をその理由とともに解説し、具体的に適用されてきた樹脂の特徴について説明する。  さらには、最近研究中の新規熱可塑アクリル系マトリックス樹脂を例に挙げ、界面設計の重要性について解説する。

  1. 炭素繊維強化プラスチック (CFRP) の概要
    1. 特徴
    2. 用途
  2. マトリックス (母材) 樹脂
    1. 熱硬化性樹脂
    2. 熱可塑性樹脂
  3. CFRPの成形法
  4. マトリックス (母材) 樹脂に求められる特性
    1. 弾性率
    2. 界面接着
  5. 熱可塑アクリル樹脂をマトリックスとしたCFRP
    1. 官能基含有モノマー共重合による界面設計
    2. 耐疲労性と界面
    3. 耐溶剤性向上へのアプローチ

第2部 CFRP成形品の含浸性と界面処理

(2017年5月26日 12:10〜13:40)

 CFRP全般を理解できるよう、原材料から成形方法までの概要を解説し受講者のCFRPの成形実務への理解を深める。  CFRP製品の強度に影響を及ぼす含浸、界面処理に関しても解説、また簡単な複合則にも触れCFRP材料設計の理論的な理解を助ける。

第3部 熱可塑性CFRPに向けたマトリックス樹脂の含浸性改善と耐衝撃性向上

(2017年5月26日 13:50〜15:20)

熱可塑性樹脂は溶融粘度が高いため、連続炭素繊維への含浸を解析的に予測する手法と、樹脂含浸工程を同時に行う手法について解説する。

  1. はじめに
  2. PPの修飾とCFRPへの応用
    1. PPのフェノール修飾
    2. フェノール修飾PPの構造と物性
    3. フェノール修飾PPを用いたCFRPの剛性・強度
  3. PPへのナイロンのグラフト共重合とCFRPへの応用
    1. グラフト共重合物の物性
    2. PP – ナイロングラフト共重合物を用いたCFRPの曲げ特性
  4. 反応性可塑剤/エンジニアリングプラスチック系CFRP
  5. 樹脂 – CF間の接着性とCFRPの耐衝撃性
  6. コストダウン・軽量化のためのサンドウィッチ化
  7. 賦形:スタンピング成形
  8. 性能比較:熱可塑性CFRPvs金属材料vs熱硬化性CFRP

第4部 炭素繊維の構造、表面状態と、樹脂との密着性の評価技術

(2017年5月26日 15:30〜17:00)

 炭素繊維強化プラスチックス (CFRP:carbon fiber reinforced plastics) は、優れた力学的性質 (比強度や比弾性) や熱的性質 (低熱ひずみ) を有し、航空宇宙産業をはじめとして多くの産業分野で使われ始めている。  炭素繊維の構造、表面状態、炭素単繊維の強度、炭素単繊維 – 樹脂の界面の強さおよび複合材料としての層間せん断の強さを理解することはCFRPを製品に適用する上で非常に重要な基礎的な情報である。  本節では市販炭素繊維の構造、表面状態の分析結果および炭素単繊維 – 樹脂の界面強度、複合材料としての層間せん断強度評価手法および評価結果について述べる。

会場

株式会社 技術情報協会
141-0031 東京都 品川区 西五反田2-29-5
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受講料

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