昨今、広汎な分野 (ゲーム、経済、自動運転、ロボットなど) で利活用されつつある知的な情報処理手法として人工知能 (AI:Artificial Intelligence) 技術が脚光を浴びている。これらAIの核となる処理は、「推論:知識をもとに、新しい結論を得ること」、「学習:情報から、将来使えそうな知識を見つけること」の2つに大別され、ディープ・ラーニング (深層学習) と呼ばれる新しい適応計算処理が大きな役割を果たしている。 本セミナーでは、まずフィルタやサウンド処理等を例に、ディジタル・フィルタを実際に設計・プログラミングして応用できるように説明する。各種ディジタル・フィルタの伝達関数設計から実装までの流れを説明した後、ディジタル信号処理でしか実現できない適応フィルタ、さらに適応フィルタの計算アルゴリズムが人工知能の基礎理論 (バック・プロパゲーション法、ディープ・ラーニング) につながることを、シミュレータ演習を交えて解説する。