本セミナーでは、代表的な各自動車用センサの基本構造、動作原理から設計のポイント、信号処理手法、開発例および自動運転に必要なITS用センサまで解説いたします。
1970年代から始まった排ガス規制対応のためのエンジン制御の電子化はカーエレクトロニクスの幕開けとなり、その後各種のシステムが電子化され、自動車は走るエレクトロニクスと言われるほどに発展してきました。これら電子システム実現のためのキーデバイスの一つがセンサであり、自動車用センサは1980年代後半からのMEMSセンサ実用化とも相まって飛躍的な進化を遂げてきました。 本講演の前半ではこの自動車用センサの概要と発展の歴史、特にその中で中心的な役割を果たしてきたMEMSセンサの基本構成、特徴から製造技術 (マイクロマシーニング技術) まで出来るだけ平易にわかりやすく解説いたします。 後半では代表的な自動車用センサである加速度センサ、角速度センサ、圧力センサ、エアフローセンサ、磁気式回転センサについて基本構造、動作原理から設計のポイント、信号処理手法、開発例など実用的な内容も含めてお話ししたいと思います。さらに近年話題となっている自動運転に必要なITS用センサについても概略を解説し、最後に自動車用センサの今後の展望について私見を述べさせていただきたいと思います。