研究開発部門の人材・組織マネジメント術

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講演者皆様のこれまでの経験やノウハウ、成功例・失敗例、あるべき姿、理想と現実など、主に「人」に焦点を充てた内容を講演いただくことにより、時代を繋ぐ人材・組織づくりを目的とします。  今後も活躍していく技術者・研究開発者に向け、講演会を通じて「さらなる気づき」「ヒント」「ノウハウ」を修得いただき、事業戦略・勝つ組織づくりへと企業戦略など、強い研究開発・人材・組織へと広がる講演会になればと幸いに存じます。

第1部:新事業・新規分野開拓を目指した研究テーマを成功に導く組織・風土づくり

(2017年4月28日 10:00〜11:10)

 不確実性の高い新事業・新規分野開拓を狙った研究テーマにチャレンジするためには、研究人材・戦略を実行に移せる組織運営の整備が欠かせない。その中でも、製品開発を無難にこなすよりもチャレンジする人を処遇する仕組みが何よりも大切である。  失敗を許し、そこから組織的に学ぶ風土は、一朝一夕に醸成できるものではない。組織のヒエラルキー、セクショナリズムは、社内で評価されることを優先する風土につながりかねない。既存の組織や評価体系は、時としてチャレンジよりも現状維持を優先する力が働き、成果が見え難いが故に新たな研究の芽を潰すことにもつながりかねない。これはできるだけ圧縮し、組織の壁を壊すようなマネジメントに腐心する必要がある。  筆者の経験から重要と思われるポイントについてご紹介したい。

  1. ライオンの紹介
  2. 技術開発テーマの振り返り
  3. 研究テーマ・運営の改革の方向付け
  4. 未来視点・事業視点発想への転換
  5. 研究ビジョンの設定 (ライオンの事例)
    1. 重点研究領域の設定と研究の方向性
    2. ライオンR&Dが目指す2030年の姿
    3. ビューティフルエイジング研究の事例
  6. 新事業・新規分野開拓を成功させるために
    1. 新規事業を成功させるDNAの導入
    2. 新たな価値創出の阻害・促進要因
    3. イノベーションについて
    4. 不確実性に基づく研究管理
    5. 中長期研究テーマのパラダイムシフト
    6. オープン化に向けた研究運営
    7. ライオンでの体験からの気付き
      • 新事業・新規分野開拓の本質的理解
      • 新事業・新規分野開拓に向けた研究運営と人材育成

第2部:研究組織風土の醸成と研究人材育成 – 能力発揮の仕組み作り -

(2017年4月28日 11:20〜12:30)

 グローバル化した市場に於いて企業間の競争が熾烈となる中、将来に渡った企業価値を維持し続けるために「新たな価値を創造し、新しい顧客を創出する。」といった研究開発活動の重要性が益々高まっている。こうした研究開発活動を支えるもっとも重要な資源は人材であることは云うに及ばない。  一方、材料開発の様に開発期間が長期に渡る場合、研究開発者の知的好奇心・探究心を継続させ、知的創造活動に価値を見出す人材の育成が必要となる。  本講演では、弊社の技術者教育制度と研究開発テーマ創出活動をモチーフに、研究組織風土と研究者の人材育成について紹介する。

  1. 技術者教育の現状
    1. 新人導入教育
    2. クアーズテックにおける技術者教育
  2. 研究開発部門に於ける人材育成
    1. 企業が求める研究者・技術者
    2. 新製品開発に向けた未来戦略的技術経営の提案
  3. OJTによる研究テーマ創出と人材育成
    1. 研究テーマ創出活動
    2. Business Unit創生活動
  4. 研究者の意欲・モチベーションを高める評価
    1. 目標管理と評価
    2. 研究者の挑戦意欲の評価
    3. ステージゲートとのリンクによる評価

第3部:開発部門における人財育成とマネジメント ~リーダになる人のために~

(2017年4月28日 13:20〜14:30)

 近時、新規事業の創出、研究開発のスピードアップのための開発部門における人財育成とマネジメント、ひいては、納期遅延を避けるリスクマネジメントに注目が集まっている。とはいえ、目標未達成や納期遅延は日常茶飯事である。開発納期の遅延やそれに対するリスク感の欠如といった問題をどう解決するかは難しい問題で、むしろ、そういう困った状況とならないための人財育成とマネジメントこそ肝要である。  要点は、①具体的納期を指示せず、研究開発担当者に開発計画を立案してもらうこと、②彼らに困った状況や事実に直面してもらうこと、③研究開発リーダは、そこから彼らを絶対に逃がさないことである。  自分と仕事の関わり合いを考え、対話によるプロセスにおける作り込みを通して、如何にチームマネジメントをおこなうかに関して、本講演では、事例や経験を交え、かかる対応について述べる。

  1. 目指す研究開発現場の風土
  2. 現状の研究開発現場の風土
  3. 技術開発戦略
  4. 熾烈でグローバルな戦いを勝ち抜くために
  5. 対話によるプロセスにおける作り込み (チームマネジメント)
  6. リーダの役割
  7. 望まれるリーダ像
  8. 仕事と自分
  9. 統計的方法 (実験計画法) の活用
  10. 実例とまとめ

第4部:「独創」的研究を支える研究風土と研究者の育成

(2017年4月28日 14:40〜15:50)

 林原の経営方針は、「独創」という言葉に表わされる。たとえ10年かけても独創的研究を研究開発の柱に位置づけている。知財戦略とともに、「競合するナンバーワンであるよりも、競合のないオンリーワン」を目指してきた。本講では、研究員が林原のコア技術をどのように発展させてきたのか、またその人材育成法について紹介させていただく。

  1. 林原の歴史 、経営理念
    • 「デンプン加工業」から「デンプン化学工業」へ
    • さらに、「食品」から「医薬品」開発企業へ
    • 経営破綻、そして復活
  2. 林原の研究開発に対する考え方
    • 「オンリーワン」の研究開発
    • 林原の「おもちゃ箱」
    • あきらめなければ失敗ではない
    • 徹底した特許戦略 : 「特許」と「非特許 (ノウハウ) 」による参入障壁
    • 特許保護のためには徹底抗戦
  3. 開発事例
    • プルラン:開発30年後の大ブレーク
    • トレハロース:画期的な製法の発見 (コロンブスの卵) 、破壊的イノベーション
    • 古糊:10年の製造期間を「2週間」に短縮、 文化財修復への社会貢献
    • 水溶性食物繊維:酵素法によりデンプンから製造
  4. 林原における人材育成
    • 積極的な学術活動、成果の論文化、学位 (博士号) 取得
    • プロジェクトリーダー:発見した研究者が最後まで責任を持つ

第5部:コア技術マネジメントおよび技術面から見た事業リスクの抽出とデザイン型人材の創出

~オリンパスの中期経営計画 (16CSP) に基づいたイノベーション創出プログラム~

(2017年4月28日 16:00〜17:10)

 「リスクは冨を生む」 Peter Ferdinand Druckerの名言があります。事業のリスクを真摯に見つめ、その対応方法を考案するというプロセスは、研究開発にとって重要な役割であると考えています。  オリンパスの中期計画である16CSPにて、技術開発機能戦略は環境変化とリスクに向き合い、6つの機能強化戦略を展開することで、イノベーションの創出につなげる研究開発プログラムを解説します。

  1. オリンパスの紹介:
    ~マイナスからの出発~
  2. 新中期経営計画 (16CSP) :
    ~Business to Specialist Company を目指す~
  3. 技術開発部門の課題:
    ~イノベーションのジレンマ~
    1. CSP 技術開発機能戦略:
      ~4つの環境変化と10のリスク~
  4. まとめ

会場

品川区立総合区民会館 きゅりあん
140-0011 東京都 品川区 東大井5丁目18-1
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