講演者皆様のこれまでの経験やノウハウ、成功例・失敗例、あるべき姿、理想と現実など、主に「人」に焦点を充てた内容を講演いただくことにより、時代を繋ぐ人材・組織づくりを目的とします。 今後も活躍していく技術者・研究開発者に向け、講演会を通じて「さらなる気づき」「ヒント」「ノウハウ」を修得いただき、事業戦略・勝つ組織づくりへと企業戦略など、強い研究開発・人材・組織へと広がる講演会になればと幸いに存じます。
(2017年4月28日 10:00〜11:10)
不確実性の高い新事業・新規分野開拓を狙った研究テーマにチャレンジするためには、研究人材・戦略を実行に移せる組織運営の整備が欠かせない。その中でも、製品開発を無難にこなすよりもチャレンジする人を処遇する仕組みが何よりも大切である。 失敗を許し、そこから組織的に学ぶ風土は、一朝一夕に醸成できるものではない。組織のヒエラルキー、セクショナリズムは、社内で評価されることを優先する風土につながりかねない。既存の組織や評価体系は、時としてチャレンジよりも現状維持を優先する力が働き、成果が見え難いが故に新たな研究の芽を潰すことにもつながりかねない。これはできるだけ圧縮し、組織の壁を壊すようなマネジメントに腐心する必要がある。 筆者の経験から重要と思われるポイントについてご紹介したい。
(2017年4月28日 11:20〜12:30)
グローバル化した市場に於いて企業間の競争が熾烈となる中、将来に渡った企業価値を維持し続けるために「新たな価値を創造し、新しい顧客を創出する。」といった研究開発活動の重要性が益々高まっている。こうした研究開発活動を支えるもっとも重要な資源は人材であることは云うに及ばない。 一方、材料開発の様に開発期間が長期に渡る場合、研究開発者の知的好奇心・探究心を継続させ、知的創造活動に価値を見出す人材の育成が必要となる。 本講演では、弊社の技術者教育制度と研究開発テーマ創出活動をモチーフに、研究組織風土と研究者の人材育成について紹介する。
(2017年4月28日 13:20〜14:30)
近時、新規事業の創出、研究開発のスピードアップのための開発部門における人財育成とマネジメント、ひいては、納期遅延を避けるリスクマネジメントに注目が集まっている。とはいえ、目標未達成や納期遅延は日常茶飯事である。開発納期の遅延やそれに対するリスク感の欠如といった問題をどう解決するかは難しい問題で、むしろ、そういう困った状況とならないための人財育成とマネジメントこそ肝要である。 要点は、①具体的納期を指示せず、研究開発担当者に開発計画を立案してもらうこと、②彼らに困った状況や事実に直面してもらうこと、③研究開発リーダは、そこから彼らを絶対に逃がさないことである。 自分と仕事の関わり合いを考え、対話によるプロセスにおける作り込みを通して、如何にチームマネジメントをおこなうかに関して、本講演では、事例や経験を交え、かかる対応について述べる。
(2017年4月28日 14:40〜15:50)
林原の経営方針は、「独創」という言葉に表わされる。たとえ10年かけても独創的研究を研究開発の柱に位置づけている。知財戦略とともに、「競合するナンバーワンであるよりも、競合のないオンリーワン」を目指してきた。本講では、研究員が林原のコア技術をどのように発展させてきたのか、またその人材育成法について紹介させていただく。
~オリンパスの中期経営計画 (16CSP) に基づいたイノベーション創出プログラム~
(2017年4月28日 16:00〜17:10)
「リスクは冨を生む」 Peter Ferdinand Druckerの名言があります。事業のリスクを真摯に見つめ、その対応方法を考案するというプロセスは、研究開発にとって重要な役割であると考えています。 オリンパスの中期計画である16CSPにて、技術開発機能戦略は環境変化とリスクに向き合い、6つの機能強化戦略を展開することで、イノベーションの創出につなげる研究開発プログラムを解説します。