医薬品の開発は、グローバル化の中で厳しい競争を強いられている。
いかに効率よく製造方法を確立し、供給体制を整えるか、臨床試験の段階から製造段階まで、各段階におけるスケールアップ手法は、極めて重要なポイントとなる。
ラボスケールから実機へとスケールアップしていく中で、効率的なデータの取得法に焦点を当て、スケールダウンという視点にもスポットを当てながら、問題点と解決策をGMP対応の中でいかに上手く行なうべきか、その手法をわかりやすく説明する。
- プロセス化学とは、その役割
- プロセス化学の意味するもの
- 企業での役割と他部署との関係
- プロセス開発の重要性と問題点
- 出発原料の決定
- 反応条件の改良:
緩和な条件下での製造
- 溶媒回収と効率化
- 溶媒の選択:
クラスI,II,IIIの選別法
- プロセス開発の重要性:
変更しなくてもよい製造フローの確立の為に
- 開発ステージとサンプル供給量の関係:
なぜ大量サンプルが必要なのか?
- スケールアップの基礎
- スケールアップの準備と基礎知識
- コルベンと反応釜の違い
- ラボでの取り組み方:
ラボの重要性とデータ解析
- スケールアップの留意点:
トラブル事故を防ぐために
- スケールアップの問題点
- スケールアップのMerits
- 反応工程の簡略化:
操作性の改良、コスト削減の為に
- 反応制御と操作性の改良:
反応の危険性を避ける為に
- 操作性のよいフローシートとは:
安全性と生産性を確保する為に
- スケールダウンの検討と留意点
- スケールダウンとは
- 目的と手法
- 評価の仕方
- 改正薬事法とGMP
- アウトソーシングとGMP:
効率的なアウトソーシングとは
- 効率化とGMP
- GMPの歴史と主要項目
- FDA-483で多い指摘とは
- 結晶化の問題点
- 濾過・乾燥工程の改良
- 不純物の検出と対策:
不純物プロファイルとは
- 品質の問題:
Discrepancy-分析の重要性と信頼度
- スケールアップ事例
- L-DOPAの合成
- 3 ® -Hydroxypyrrolidineの合成
- Grignard反応
- 結晶多形
- 結晶多形の要因
- Polymorphismの確認
- 疑似結晶多形とその例
- 結晶多形の例
- Indomethacine
- Cimetidine
- Aspirin
- Ritonavir
- 結晶多形に関する留意点:
多形の存在と開発方針
- 特許の権利化
- 発熱・暴走反応
- 発熱反応の問題点:
化学反応の理解と応用
- 反応熱測定法:
DSC/TG, DTA/XRD, DSC/CHETAE 何が分かるのか
- スケールアップ時の発熱に関する問題点と解決策:
なぜ事故は起こるのか
- 発熱反応の例と留意点:
馴染み深い反応に秘められた危険性
- 事故例
- スケールアップとトラブル対策
- NaHの取扱い
- 技術の伝承
- 危険予測の訓練
- 静電気対策
- 原因分析と対策:
安易な取り組みは災害の元
- 静電気発生の基礎
- 静電気の事故例
- 反応安全性の検討:
社内組織の立ち上げ
- 受託製造の課題と留意点
- 双方の利益の為に:
いかに信頼される関係を作るか
- プロセス化学を取り巻く環境
- 製薬企業のグローバル化と日本製薬企業の動き
- 世界経済激変の中のプロセス化学
- まとめ
- Q&A