微粒子分散系の安定性はDerjaguin – Landau – Verwey – Overbeek (DLVO) 理論をもとに定量的に評価されます。この理論のキーワードはゼータ電位 (分散促進因子) とハマカー定数 (凝集促進因子) です。粒子のゼータ電位は直接測定される量ではなく、粒子の電気泳動移動度の測定値から適切な式を用いて求められる量であるため、どの式を用いるかが重要です。ゼータ電位とハマカー定数を用いて粒子間相互作用のポテンシャル曲線を描くと、分散系の安定性が評価できます。 本講習では、ゼータ電位の計算法とポテンシャル曲線の描き方を習得していただきます。ゼータ電位とは何か。ゼータ電位をもとにどのように分散安定性を評価するのか。初歩から始めてゼータ電位の徹底理解をめざします。