ヒトの感性に訴える製品開発とその評価技術

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プログラム

第1部 生体情報に基づく製品の感性評価

(2017年5月18日 10:00〜11:30)

客観的・定量的な生体情報を指標として製品の感性評価を行うために必要となる基本的な知識および技術を紹介する。

  1. 生体システム
    1. 生体システムの構成
    2. 脳神経系
    3. 神経系の情報処理
    4. 感覚・知覚・認知・記憶
  2. 生体情報の計測・評価
    1. 生体情報計測概論
    2. 心理計測
    3. 生理計測
    4. 行動計測
  3. 生体情報による製品の感性評価
    1. ストレスの評価
    2. 疲労の評価
    3. 快適感の評価
    4. 使用感の評価
  4. 生体情報計測の実際
    1. 実験デザイン
    2. データ処理
    3. その他

第2部 脳科学を用いた感性の測定とその商品開発への活用

(2017年5月18日 12:10〜13:40)

消費者の感性に響く商品を開発するためには“モノ”の開発ではなく“コト”の開発が必要である。感性に響く“コト”を考えるためには感性が動かされる出来事がなぜ感性に響いているかを理解する必要がある。本講座では脳科学を用いて化粧の社会的価値を解明した事例を通じて感性価値の創出方法について考察する。

  1. 感性を測定する必要性
    • なぜ、今感性を測定する必要があるのかを時代背景を踏まえて解説
  2. 感性を測定する手法
    • 感性を測定する手法について紹介
  3. 脳計測技術について
    • 感性を測定する手法の一つである脳計測技術について紹介
  4. 脳計測技術を用いた感性の測定について
    • 脳計測を用いて化粧の社会的価値について検討した事例を紹介
  5. 商品開発への活用可能性について
    • 人の理解を価値につなげる方法について解説

第3部 使用者の「心」の部分に踏み込む商品開発の取り組み

(2017年5月18日 13:50〜15:20)

まだ言葉が上手く喋れない赤ちゃんやコミュニケーションの難しさから上手く意思表現できない寝たきり高齢者あるいは意思と言葉とが素直に連動していない若い女性などに対して真の心 (気持ち) を客観的に評価する方法について著者らの研究結果について講演する。赤ちゃんに対しては、唾液アミラーゼ活性の計測を用い、寝たきり高齢者には「ウェアラブル生体センサー」による自律神経計測を、若い女性に関しては脳波計測を、それぞれ対象者に適していると考えられる方法にて計測実施した。

  1. 高齢者の気持ちを探る
    1. 計測原理と方法
    2. 計測実例:日常行動観察との関連
  2. 赤ちゃんの気持ちを探る
    1. 計測原理と方法
    2. 計測実例:行動コーディングとの関連
  3. 女性の気持ちを探る
    1. 脳波の測定方法
    2. アンケート評価と脳波診断の比較
    3. 脳波を用いた香りの選択

第4部 化粧品のぬり心地の評価方法

(2017年5月18日 15:30〜17:00)

主観評価に基づいた機器評価法が構築できれば、化粧品原料のぬり心地の特長や、多数の化粧品における開発品のぬり心地の位置づけを把握することができる。本セミナーでは、化粧品のぬり心地を機器評価するための取組みについて紹介する。

  1. 東洋紡の感覚計測技術
    1. 快適性評価の取組み
    2. 快適性評価のための装置
  2. 化粧品のぬり心地評価
    1. 塗布中のぬり心地
      • 「とろみ感」「伸びの良さ感」の評価
    2. 乾燥後のぬり心地
      1. 主観評価による「もっちり感」、「粘着感」、「べたつき感」の関係把握
      2. 「粘着感」の機器評価
      3. 「べたつき感」の機器評価
      4. 「もっちり感」の機器評価
      5. 「ぬり心地マップ」による化粧品のぬり心地の位置づけ把握
  3. 化粧品塗布による皮膚角層の変化
    1. ぬり心地評価
    2. 角質水分量評価
    3. セラミド規則構造の放射光観察
    4. 角層中の挙動のシミュレーション

第5部 五感の役割及び相互作用

(2017年5月19日 10:00〜11:30)

  1. 哺乳類の出現、そして変化する視覚と嗅覚
  2. 五感の優先性
  3. 五感の相互作用
    1. においの記憶 (嗅覚と記憶)
    2. 美味しさと五感
    3. ブランド・セント
    4. 広告・看板のデジタル化 (デジタルサイネージ)
    5. その他
      1. においによる火災警報 (ワサビの利用)
      2. 思い込み (当てにならない嗅覚と味覚)
  4. まとめ

第6部 表面形状や弾力性と「好ましさ」との関係

(2017年5月19日 12:10〜13:40)

  1. はじめに
  2. マイクロスコープを用いた表面微細形状の観察
  3. SD法による感性アンケート
  4. 表面微細形状とその触り心地の関係についての考察
  5. 「高級感」と表面微細形状の関係
  6. 「上品さ」と表面微細形状の関係
  7. 「しっとり」と表面微細形状の関係
  8. 「さらさら」と表面微細形状の関係
  9. 「マットな」と表面微細形状の関係
  10. まとめと今後の展開

第7部 ユーザの感性構造の国際比較研究

(2017年5月19日 13:50〜15:20)

  1. 製品の感性品質とは
  2. 日タイ比較研究の事例
    1. 自動車フロントグリルに対する感性構造の分析
    2. シルバーメタリック素材の色彩嗜好
    3. インターホン通電表示灯の色彩嗜好
  3. まとめ

第8部 自動車に求められる感性価値とその表現事例

(2017年5月19日 15:30〜17:00)

  1. 自動車内装質感向上の取り組み事例
    1. 質感向上の取り組み紹介
    2. 内装質感に関する価値観分析
  2. 内装材の表面質感
    1. 感性工学を用いた表面質感の定量化
    2. 内装色が質感に及ぼす影響
  3. 加飾の質感と機能
    1. 金属加飾の本物感について
    2. 加飾の操作性への貢献
  4. 触感向上の研究事例
    1. ステアリングの触感
    2. 内装材の触感
  5. 表面質感メカニズムに基づくバーチャル技術の紹介
  6. 量産車への織り込み事例紹介

会場

株式会社 技術情報協会
141-0031 東京都 品川区 西五反田2-29-5
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