(2017年5月18日 10:00〜11:30)
再生医療新法に対応した特定細胞加工物による共同研究・開発を考えた場合、製造許可取得だけでは難しく、法律趣旨の理解、医療機関・再生医療等委員会への対応などが必要となります。 本講座では、規制動向、関連法律との関係、実際に行った現場対応内容などを紹介し、共同研究・開発に必要な内容について述べます。
(2017年5月18日 11:45〜13:00)
日本の再生医療を取り巻く環境は急変しており、画期的な治療手段としてのみならず、新たな産業としても注目を集めつつある。この注目や期待に対応するように「保険」に関する制度も変わりつつあり、今後、再生医療を提供していくにあたり、重要な側面となってくることが予測される。 よって、本講座では、①研究の段階での保険の制度上の問題、②承認された後の薬価や技術料などの保険償還上の例と今後、③研究、診療上の患者の健康被害に対する保険の問題に分けて、再生医療を取りまく保険制度について解説することとする。
(2017年5月18日 13:45〜15:15)
特許事務所で仕事をしていると、もし自分が開発者側であったら〇〇したのに、と歯がゆく思うことがよくあります。 本講演では、その歯がゆさに沿って、製品開発や特許取得の参考となる点をお伝えします。
(2017年5月18日 15:30〜17:00)
(2017年5月18日 10:00〜12:00)
再生医療等製品の開発や承認申請においては、医薬品や医療機器とは異なる考え方やアプローチが必要になる場面が多い。 本講座では、再生医療等製品の特質を踏まえ、品質・非臨床安全性試験・臨床試験の各ステップにおいてどのような点に留意したらよいか、スムーズに開発を進めるためには医薬品医療機器総合機構 (PMDA) の各種相談サービス、特に薬事戦略相談をどのように利用したらよいかについて述べる。
(2017年5月18日 12:45〜14:30)
再生医療を中心とした細胞医療の事業化には現在、大まかに生細胞を加工、均一化した上で体内に戻す医療応用とヒト由来の細胞を創薬に活かすリサーチツールの2種類に別れる。 いずれにしても倫理的、法令上の厳しい制限下 (特に国内では) で事業化しなければならないが、規制当局とも協調してイノベーションを生み出そうとする世界的な潮流は日本にも波及しつつある。 このような背景を国内外の事業化・研究事例を示しながら概説する。
(2017年5月18日 14:45〜16:30)
開発しようとしている再生医療製品の事業性評価をする時、幾つかの評価ポイントがある。1) 市場性があるか、2) 医療ニーズに合っているか、3) 費用対効果の検証ができているか等である。実際の評価に際しては、この3点も含めて評価基準を決めて評価すべきであるが、再生医療製品に関しての成功例はほとんどないことから、定量的な評価は難しい。そこで本講演では、開発・参入を目指す再生医療製品設計に対して何らかの相対評価を加えることで、再生医療製品の事業性を評価しようという一つの試みを紹介したい。 企業が再生医療開発に参入するためには自社が持っている技術プラットフォームを再生医療に応用できることが前提となる。自社の技術プラットフォームを用いることにより、どの様な出口設計ができるか、即ちどの様な再生医療製品を具体的にイメージし、設計することができるかが事業性評価の際のポイントとなる。再生医療製品を具体的に設計するために必要な基本的要件・項目、6ポイントについて以下に示す。
これらの要件・項目に関して現状を分析し、将来予測を行うことになるが、再生医療製品が臨床応用されるまでには10年以上の開発期間が必要となることから、それぞれのポイントに関して10年後の予測が必要となる。設計された再生医療製品がこの予測をどの程度反映しているかを相対的に評価し、6ポイントに関して評点を付け、それぞれの評点の合計を出す。他社の再生医療製品や競合製品の相対評価も評点で表し、例えば、これと比較して、合計点数が高ければ他社製品より相対的に優位であると評価することができる。あくまで開発しようとする再生医療製品の相対評価であり、この製品が医療として受け入れられ、利益を生むかどうかに関しては他の要因が絡むということを忘れてはならない。より正確な相対評価が必要なら、要件・項目を増やせばよいことになる。この評価方法は、少なくとも再生医療製品が臨床開発を行うだけの価値があるかどうかの判断、更には事業性の相対的な評価には使えるであろう。