発明提案書は、特許出願を行う際に、発明者自身が考案した発明を第三者に伝える重要な書類で、内容が不十分だと、適切な権利範囲の特許権を取得出来ない可能性が出てきます。一方、発明提案書の内容を充実させるには、時間と労力が必要になり、余り細かい記載要件を課すと、発明者が発明提案書作成作業を敬遠しがちになります。
本セミナーでは、講師自身が考案した発明に基づく事例などを交えて、発明提案書の基本的なことや、その書き方について、分かりやすく説明します。また、具体的な事例で、発明提案書作成を一緒に考えていきながら、必要な知識をお伝えしたいと考えております。
- 発明提案書とは
- なぜ発明提案書が必要なのか?
- 特許出願手続の流れ (特許出願が完了するまで)
- 発明提案書作成
- 先行技術文献調査
- 発明提案書修正
- 特許出願決定、弁理士へ出願依頼
- 発明者インタビュー特許明細書案作成
- 発明者、知財部チェック
- 特許出願手続
- 特許出願が終わるまでは、守秘義務の無い第三者に開示しない
- 共同発明の場合の取り扱い注意
- 特許を受ける権利の帰属関係 (職務発明)
- 特許出願に関連する費用
- 実用新案制度、意匠制度
- 出願せずにノウハウとして秘匿する発明 (製造方法など)
- 特許出願手続の流れ (特許出願後、特許されるまで)
- 外国出願の検討
- 国内優先権主張出願の検討
- 出願公開
- 審査請求
- 優先審査・早期審査
- 審査
- 拒絶査定不服審判
- 拒絶審決取消訴訟
- 特許査定、特許審決
- 分割出願、変更出願
- 特許後のイベント
- 特許料納付 (年金管理)
- 特許権侵害時の権利行使
- 他人からの攻撃
- 特許出願書類について
- 特許出願書類の構成
- 特許請求の範囲 (クレーム)
- 願書
- 明細書
- 図面
- 要約書
- 特許出願書類作成の注意点
- 発明提案書のフォーマット
- 絵だけでも他人に伝われば良い
- 理想は特許明細書に匹敵する書類
- 現実的な発明提案書 (提案)
- 発明者情報 (氏名、住所) 、出願人情報 (氏名、住所)
- 作成日付
- 所属長など第三者の承認印
- 発明の名称
- 従来技術
- 従来技術の問題点
- 従来技術の問題点に対して改良した点
- 改良した点の動作原理 (分かる範囲で)
- 必須の構成要件 (分かる範囲で)
- 必須では無いが有った方が良い構成要件 (分かる範囲で)
- 発明提案書の書き方
- 新しいと思ったことを絵や文章にしてみる
- 従来技術からの改良ポイントが、発明であることが多い
- 願望はダメで、問題点を解決する具体的な手段が必要
- 動作原理など発明の本質が何か (必須の構成要件が何か) を考える
- なぜ新しい構成だと、問題点が解決するのか?
- 他のやり方だと上手く行かないのか?
- 最初から広い概念だけを考えると、混乱するかもしれない
- 後から、何度でも修正して構わない
- 先行技術文献調査結果次第で、修正が必要となる場合もある
- 先行技術文献調査
- 先行技術文献調査の重要性
- J Plat Patを使った先行技術文献調査
- 先行技術文献調査結果後に、発明提案書を見直す
- 発明提案書の書き方 (講師が考案した発明で、実例紹介)
- 最初に思いついた発明
- 広い概念にすると
- 先行技術が見つかった
- ひと工夫考えた発明
- 簡易版 発明提案書例
- 詳細版 発明提案書例
- 特許出願書類例 (公開公報)
- 特許公報
- 当初の発明からの変化 国毎に権利範囲が異なる (日・米・中・韓・台比較)
- 発明提案書を書いてみる (タケコプターを発明した場合)
- 発明の構成
- 必須と思われる構成
- 発明提案書例
- 実際の特許出願例
- その他
- 特許明細書の内容は発明提案書から進化する
- 弁理士、知財部とのコミュニケーションは非常に重要
- 発明者の周囲のフォロー体制の確立