(2017年4月17日 10:00〜11:30)
我々は、市場・流通の構造や消費者の嗜好がドラスティックに変化する時代に生きている。自社にとっての新たな事業機会の創出を目指す技術開発に投資しても、それが世に出る頃には既に技術が陳腐化していたり、変化の読みが誤っていたりという状況が生じかねない。 そのような中、新規事業を目指すテーマを成功に導くためには、それぞれの企業体質・事業環境に合った成功・失敗要因の抽出とそれに基づくテーマ設定・運営が成否の明暗を分ける。 ライオンにおける新規事業開発の取り組みを事例として、成功確率を上げるためのテーマ設定・運営のポイントを述べたい。
(2017年4月17日 12:15〜13:45)
技術 (コア技術) 戦略が重要となった背景には、パラダイムシフトに代表される、経営・事業環境の大きな変化がある。コア技術から如何にして新規事業を生み出していくか、事業の新陳代謝は企業生き残りのための必須要件である。 本講演では、コア技術、コア技術戦略とは何か、コア技術を活用した新規事業テーマの発掘手法等について、実例を基にして詳述する。その中で、コア技術の課題、技術プラットフォームの活用方法、新規事業テーマ提案時の重要ポイント及びテーマの進め方についても言及し、日本企業にとって大きな経営課題である、新規事業創出に資することを目的とする。
(2017年4月17日 14:00〜15:30)
林原はデンプンから、食品・化粧品用の糖化製品や、一部の医薬品を製造販売している。林原のコア技術は、微生物、酵素を用いた糖質開発技術、免疫化学を中心とした生理機能探索技術である。林原の経営方針は、「独創」という言葉に表わされる。たとえ10年かけても独創的研究を研究開発の柱に位置づけている。「特許」という知財戦略とともに、「競合するナンバーワンであるよりも、競合のないオンリーワン」を目指してきた。 これまで林原が技術をベースとして、どのようにして独自製品を開発し新規事業を立ち上げてきたのか、またその事業戦略についていくつかの事例をもとに紹介させていただく。
~逃してはいけない事業化加速のタイミング~
(2017年4月17日 15:45〜17:15)
ブラザー工業は109年前にミシンメーカーとして創業した。常に新しい事業に取り組むDNAを持つ企業との評価が高く、これまでいくつもの新規事業を立ち上げる事に成功し、止まる事無く業容を拡大して来ている。 中でも、1980年代から21世紀にかけて取り組んだ “ソフトベンダーTAKERU” とそこで培った傑出したネットワーク技術を基盤とした “通信カラオケJOYSOUND” 事業は、ブラザー工業の“ネットワークとコンテンツの時代“の代表的な新規事業の成功事例であり、それまでの同社のスタンドアロンハードウエア販売ビジネスモデルに大きな影響を与えた。また、21世紀の産業界で重要な成功キーワードとされているオープンイノベーション、破壊的イノベーション、カーブアウトに取り組んだ先駆的成功事例と言え、本講演にて詳細に紹介する 。