(2017年4月12日 10:30〜12:00)
医療用デバイスとして高密度コラーゲン線維の新素材「アテロコラーゲンビトリゲル」を実用化する研究を展開している。 佐賀大学医学部との共同研究では、絆創膏型の人工皮膚の開発経験と、食道粘膜と皮膚の共通性に着目し、貼付型の食道狭窄防止用コラーゲンビトリゲルパッチを開発した。 食道粘膜を全周性に欠損させた実験動物を用いて治療効果を検討したところ、非治療群では高度の食道狭窄が生じたが、コラーゲンビトリゲルパッチを貼付した治療群では有意な食道開存を認めた。
(2017年4月12日 13:00〜14:45)
表在癌に対する内視鏡治療の偶発症の一つに狭窄があります。狭窄が起きると患者のQOLの低下がみられるため、その予防策が模索されています。 実際に予防ができた症例と予防策が不十分で狭窄をきたした症例とその問題点を提示します。新たな解決策を模索していただけたら幸いです。
(2017年4月12日 15:00〜16:30)
早期食道癌の内視鏡治療として内視鏡的粘膜下層剥離術 (ESD) が行われている。広範な切除では術後に食道狭窄となり患者のQOLを損なう。我々は細胞シート技術を用いて患者自己の口腔粘膜から作製した細胞シートをESD後に生じた潰瘍面に内視鏡的に移植する再生医療的治療法を開発し、臨床応用に成功した。 本講演では、これまでに行ってきた食道ESDに応用する細胞シート治療の臨床経験と今後の展望について紹介する。